第8話

「そう言えば、言ってましたね。でも、新手の詐欺じゃないですか? あれと血の繋がりがあると…ブフッ。ちゃんと、調べもせず、相手の、クハハ、主張を鵜呑みに…プハハ。失礼、アハハハ」


「もういい、死んで! 今すぐに!」



傍にあった木彫りの置物や装飾品を投げると、ウェイは真面目にそれを全部キャッチした。



「すみません。サクラさんが変な事言うから」



涼しい顔で、受け止めた置物や装飾品を元の位置に戻して、床に落ちた着替えを拾って畳み直す。






「川に落としたのは、貴方の異父兄(あに)ですよ」


「それは、ウェイがハルキに敵わなかったんでしょ。へなちょこ」



言ってたわね、そう言えば。


ハルキに川に落とされたって。


何か怒らせる様事でも言ったのかな。


ハルキは、無闇に『弱いモノイジメしたりしない』のに。

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