第4話 山積した課題①文体

 皆さまは文体はどれほど意識して書かれているだろうか、ほとんどの人が自分の書きたい文章で書きやすいようにやっていると思う。独自の文体があるということは作家の色に繋がり、この人の文章は面白い、読みやすい、感動できるという安心感に繋がる。そういうのを作家読みというんだけれど、正直に告白してしまうとわたしの作品を作家読みしてくれる人は少ない。読み出すと追ってくれていても、作品ごとに文章が違うから他の作品に流れてこないのだ。


 このエッセイを読んでくださってる方の多くはわたしの作品を複数読んでくださってる方も多いけれど、口にしなくても実はそういう悩みがある。カクヨムにおいては作家読みしてもらえるというのは大変なアドバンテージでそれがないのはネックといっても過言でない。

 それでも止めないのは文体を作品に合わせたものに変えることにより、作品全体をフルに使って演出することが出来るからだ。言葉も変えるし、文脈も変える。セリフの多さ、主人公の性格、世界観。表現したいイメージがどうしてもあるので止められないのだ。


 さて、文体が崩れてしまっているという問題について。死体賞が明らかな原因であるのだが、死体賞はとても書きやすくフランクな文体で好き気ままに書いている。事前に読書して変えるということもしていない。それがゆえに文体は崩れ、今のわたしには正直プラハの棺やセラの森のような地の文に重きを置いた文章が書けない。

 それを元に戻そうというから、なんというか。

 これまでにも文体の切り替えで苦労したことは何度かあって八彩を書いた後が一番しんどかった。八彩は閃光のハサウェイを読んで書き始めたのだが富野由悠季監督のあくが強すぎたのである。文章の癖が抜けずにずいぶん困った。


 今回の作品にあたり、文体を整えるために新たな書籍を探したが手元にある上橋菜穂子や高丘哲次では少し違う。伴名練は少し近かったがもう少し感情に振ったものにしたい。手元にSFは少なく、もっと読んでおくんだったよとひたすら後悔している。 

 昨日、ジュラシックパーク上下巻注文したので取り合えず読んでみようと思う。イメージトレーニングは大事だからジュラシックパークの映画を全話視聴した。毎日、料理しながらmaruさんのエレクトーン動画でサントラを聴いている。

 とにもかくにも自然の雄大さを見せつけるような作品にしたいのである(←これもイメージ!)。

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