第20話
奈央の判決は『懲役6カ月』だった。
特殊詐欺は厳罰化が進み、初犯でも実刑判決が増えている。
それほど重い罪だが、犯罪意識が無いまま加担する者が多い。
服役中の奈央は、心底から後悔して反省した。
あんなに簡単にお金が貰える
少し考えれば解ったはずなのに……。
それに、お受験。
あれは『必要経費』だったのか?
美咲のように冷静になれたら、状況は変わっていたのでは?
反省して反省して6カ月が過ぎた。
6カ月間で面会に来たのは、実の両親だけだった。
陽介には会えなくても、光希に会いたい。
でも無理だろう。
陽介の親族が、特に、母親と妹が会わせるわけがない。
出所したら離婚届に判を押すことになる。
奈央は、刑期を終えて外に出た。
刑務所の門まで迎えに来たのは、陽介と光希だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます