第5話  夏海と瑞穂の幸せ

夏海が「おはようございます。今日も頑張って仕事をしましょう」と声を掛けた。夏海はケーマートに入って間もないがピアマートの系列で同じような働き方が出来る仕事場だった。ケーマートでは夏海もお客として日頃お世話になって居たこともあり働ける事になって嬉しかった。ケーマートでは、シュークリームや、チーズケーキが人気で一押し商品になっていた。夏海も何時食べても飽きずに好きだったので、仕事終わりに買って行ったりもしていた。カロリーが高いのが難点だった。その頃、瑞穂はいっぱい本を読んでいた。自己啓発や、恋愛小説、日常小説、恋愛エッセイも読み漁って、自分がもし小説を書く事になったら、どういう表現で表すか考えるようになって居た。ある日、コンテストに当たって出版社から「もっと、登場人物の動きとか気持ちの移り変わり、想いや考え方、その人の人柄を出して欲しいし、文章も上手く書けるようになって欲しい」と出版社からのアドバイスが手紙には書いて有った。出版業者のアドバイスをどうやって、私なりにやって行けばいいのかが分からなかった。瑞穂は「どうやって小説を出版社の言う通りに書いて行けばいいの?分からない」と不安になって居ると夏海が瑞穂の前に現れた。夏海が「瑞穂、大丈夫?何か有ったの?」と瑞穂の事が心配で声を掛けた。瑞穂が「私は、出版業者の言う通りに文章が上手く書けないの。自分でも、どうしたら良いかわからないの。どうしたら良いと思う?」と夏海に今、苦しんでいる現状を伝えた。夏海が「大丈夫だよ。今は心配や不安が付き纏うかも知れないけど、小説を書いていく内に心配や不安も消えていく筈だし、その心配や不安は今まで努力した過程にあるものだから、段々と自分の自信になって力になっていく筈だよ。頑張って」と瑞穂にアドバイスをしていた。瑞穂は「夏海ありがとう。私、もうちょっと頑張ってみるよ」と夏海に励まされて元気な顔をして話をしていた。自分は自分なりに他の人の真似をしないで自分らしく小説を書くようになっていく。まるで、瞬から力を貰っているみたいに瑞穂は今までよりも頑張って、文章を書くようになり、うまく自分なりに登場人物のキャラクターを書けるようになって居た。夏海もコンビニ店の店長として、今のパートから昇進して店長として後輩の面倒を見るようになった。その店長として幾度となく色んな苦悩が有っただろう。その苦悩を感じさせないくらいに夏海は笑顔が爽やかで輝いていた。

夏海も瑞穂も、お互いに切磋琢磨して、その先の未来へと足を一歩踏み入れていた。




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