第4話 自分に負けないで
あれから夏海はピアマートが無くなって今までの思い出の中に居た。佳代子が「夏海、夏海。ご飯は食べないの?」と声を掛けても夏海からの返事が無い。夏海の事が心配で佳代子が「部屋のドア開けるわよ」と声を掛けて夏海の部屋に入った。夏海の部屋は真っ暗で窓を開けて夜の街並みを眺めていた。夏海は「何?何か用?用があるなら早くしてね」と佳代子に声を掛けた。佳代子が「最近は夏海が元気無さそうだったから心配で声を掛けたのよ。何か合った?」と夏海の事が心配で声を掛けた。夏海は「今まで、私が働いていたピアマートが有ったでしょう?私はピアマートで働いている時はすごく楽しくて、仲間にも恵まれていたの。自分の居場所のピアマートが無くなってしまうのが、すごく寂しかった。ショックが大きいよ」と佳代子に声を掛けて今の心情を話していた。佳代子は「そうなの。すごく辛かったわね。きっと、悲しくて辛い気持ちは夏海だけじゃないわ。夏海以外にも働いていた人が居たと想うから、皆辛いし悲しいのよ」と夏海に声を掛けた。夏海は今まで泣けずに居たのだろう。夏海は「お母さん」と呟いて佳代子の胸に飛び込んだ。
夏海は、「お母さん、ありがとう。お母さんも瑞穂も居たから私は今まで頑張れたのよ」と話をしていた。取り壊されるピアマートの前に立って「今まで、ありがとう。今度は、あなた以上に良い仕事場を見つけるね」と感謝をしてお辞儀をしていた。そして夏海は、新しい仕事場を見つけてまた笑顔でお客様を迎えられる喜びを嚙締めていた。
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