第3話 これから

美南が「皆、利久人が待っているから家帰ろう。」と利久人の手を握り足早に去った。

 利久人が「お前、俺の事を心配してくれたって事は、俺の事、す・・・」と言う前に、利久人の口元に手を置いて、美南が「ちょっと待って、ここからは私に言わせて。」と真剣な顔をして美南が「私は、恥ずかしくて言えなかったけど、私は利久人の事を好きだよ、でも、どんな好きかは分からない。」と言われて下を向いていた。 利久人が「そうか、じゃ、しょうがないよな」と少し残念そうな顔をしていた。利久人の家に到着すると、母親が「あら、美南ちゃん、こんばんは」と挨拶をした。美南が「今、利久人が公園に居たので利久人を家まで送りに来ました。」と返事を返し、利久人を母親の前に差し出した。利久人の母親が「あ、待って、今畑で採れた野菜なの、持って行って。」と野菜をたっぷり袋に入れて持ち帰った。

美南が家に帰ると「ただいま」と返事をすると、母親が「おかえり、ちょっと遅かったわね。」と返事を返した。 美南が「あぁ、今、利久人を家に送りに行ったの。」と返事を返すと、母親は「あぁ、そうなの、お疲れ様。」と言って家で夕飯の支度が終わり、皆で「頂きます。」と声を掛けてご飯を食べた。 美南の落ち着いた笑顔を見て母親が口を開いた。「何か良い事有ったの?」と声を掛けると、美南が「そうね~、それは利久人に私の気持ちを素直に伝えられたことかな。」と伝えた。美南の母親が「そう、じゃ、美南にとっては良い事なのかもしれないわね。」と少し安堵の笑みを浮かべた。  美南が「何で?お母さんが、付き合う訳じゃないのよ。」と少し母親に突っ込んで話をした。母親が「だって、美南と利久人君がお似合いだと思ったのに、残念ね。」と声を掛けた。美南は、お風呂に入り、明日、どんな顔で利久人に会えばいいのか少し戸惑っていた。

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