第2話 俺たち

美南が「夕陽綺麗だね~」と言っていると利久人は、「お、そうだな。」と言って返事を返した。美南が「本当にムードも何もないのね。」と声を掛けると、利久人が「ムードなんか無いね。」と上の空だった。

美南が「あんたさ、好きな人とか居ないの?」と声を掛けられると利久人が「そんな奴居ないな。」と美南に声を掛けられて咄嗟(とっさ)に応えた。 美南が「ふーん、私も好きな人居ないけど気になる人は居るよ。」と利久人に返事を返した。利久人が「へー、それ、誰だよ?」と美南に気になって声を掛けた。 美南が「それは、秘密。」と笑ってその場を誤魔化した。その夜、美南の母が「利久人君、居なくなっちゃったって、どこ行ったか知っている?」と聞かれたので、美南が利久人を探しに外へ出た。外は寒くて、今でも風がピューっと吹いていた。美南が「利久人、どこに居るの?」と大きな声で探していると利久人が「お、此処だぞ。」と手を振って公園のブランコに乗っていた。その周りでは蛍が光を放ち、上空へと飛んでいく景色を公園で見ていた。



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