第4話

あたしの娘……この子が……?



確かにソックリだけど……。



遺伝子の脅威を感じるけど……。




「あたしはパパに似たかった」



「おおぅ……。ごめんね」




ここは謝るしかないだろう、というか……




「あたし結婚出来たのか」




良かった、良かった。




「そこ!?」



「うん。大事」



「ママ……」




呆れたように女の子。



ママって……照れるやん。




「名前は?」



「それは秘密」



「え?なんで?」




よっぽど酷い名前つけちゃったの?あたし。




「教えたら、"あたし"が"あたし"でなくなるかもしれないから」



「??」




よく分からない、が。




「じゃあ……」



「時間がないのっ」



「え?」




あの……旦那様になる人の事をね……


ね……




「「…………」」




確かに時間がないようだ。


なんか、居る……


三途の川の番人のような……


のが……


ずっと、こっちを見てる……



怖っっ。




「死なないでっ」




突然叫ぶ女の子。



死なないでって、あたしのことだよね?




「それはちょっと」




もうココに来ちゃってるし……。


三途の川まで来たってことは死んだってことでしょ?



……て!!




「娘っ。アンタも!?」



「今更かっ。ママが死にかけてるからでしょっ」



「……おお」




そっか。


あたしが死んでしまったら産まれてこれないってことよね……。


それはマジで申し訳ない。




「あのねっ。これは仕組まれたことなのっ」



「仕組……?」



「パパと結婚したい人がっ、ママを亡き者にしようとしてるのっ」



「おおっ」




モテるのだな、未来の旦那様は。



ウズウズ……。




「そんなに、あたし殺されないといけないほど……パパカッコいいの?」




聞いちゃった!!




!?


番人が近づいてきてたっ。


すぐ横に居た!!



鬼じゃんっ。


もうまんま鬼じゃんっ。



怖いんですけどーっ。


が、退けない!!



みらっ、未来の旦那様のことを知るまではーっ。

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