三途の川
第3話
川の流れる音しか聞こえない静寂を切り裂くような声が。
お?お?
あたしの他にも居ると?
てか、なんてこった……。
ママってことは、親子で死んでしまったと?
可哀想
「ちょっと!無視しないでよ!そこで変な顔をしてる人っ」
「変……?」
じゃあ、あたしではないな。
変ではないし、普通だし、うん。
「あなたよ、あなた!」
「え……?」
……てか、え?
急に目の前に鏡が。
なんで鏡
「失礼ねっ。鏡じゃないわよっ」
「おお……」
怒られた……てか、喋った!?
「本当っ。このマイペースっぷりはママだわ」
……鏡、もといあたしにソックリ瓜二つの女の子は、そう言うと大きく溜め息をついた。
……マイペース?
「まっでも仕方がないか。"アナタ"はまだ"アタシ"を産んでないもんね」
「そうだね」
まだ16歳だしね。
じゃないわ。
「……産む?あたしが?アナタを?」
「そ。あたしは未来から来た正真正銘アナタの娘です」
三途の川に居るとは思えない程、嬉しそうにニッコリと女の子は笑った。
……え?
三途の川ですよね、ここ。
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