第2話『異世界参る!』
「ここは一体」
さっきまでコンクリートや、筋肉モリモリマッチョマンの変態達のジャングルだったのが、緑豊かで、土と草の匂いが充満した清い森の中に飛ばされていました。
「ハッ!体は!」
急いで白い制服を脱ぐ。
「これは一体?」
お腹には大きく『勧誘魂』だの『士魂』だの落書きが色々書かれていて、左手には『勧誘』と右手には『6』の数字が書かれていました。
「お腹のこれは?」
みるからに悪意のある人が書いた、書き置きやメモ用紙のような散らかり具合でした。
しばし色々と体を診る。
ガサ、ガサ
「!!?」
物音がして振り返る。
そこには大きな棒に『空自魂』の刻印がしてある六角の棒を持った緑のゴブリンが立っていた。
「う、うきゃぁっっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
いきなり、上裸のピンク頭をした奇生物が奇声を上げて逃げていったから、ゴブリンも堪ったもんじゃない。
「はぁはぁ、あれ、ゴブリンだよな、一体なんで」
チラと窺うと、ゴブリンは一体しかいないが、そこでポツンと突っ立ってる。
「とにかく何か武器を」
足元には、石と木の棒。
「これだ!」
石を手に取り投擲。
ゴッ!
「当たったか!?」
お腹に当たった。
倒れた亡骸が消えてさっきの六角棒が光を放って落ちた。
「これは」
すると視界の右上に『実績解除:ゴブリン狩り』が表示された。
「わからないことが多すぎる」
まだ森の中は明るいものの、色々ありすぎてそのまま眠ってしまった。
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