エピローグ

 尾崎行雄の名は、現代ではあまりに知れ渡っておりません。


 その自由奔放さのせいでしょうか。


 それとも、政治家を忌避してのことでしょうか。


 首相にならず、権力のある部下を持たなかったことも、原因の一つとして数えられるでしょう。


 令和なこの世、尾崎の名が上がることは、ほぼほぼ、ないでしょう。


 それこそ第三次世界大戦がおき、アジアも巻き込んだ世界連邦が発足したら名が上がるかも知れませんが、その上がり方はあまりよろしくありません。


 某テレビの某連続ドラマに採用されたら盛り上がるかも知れませんが、尾崎行雄を採用する可能性は……。どうでしょう……。尾崎を採用するより、板垣退助か大隈重信あたりのほうが高そうですが……。


 尾崎はこのまま一部の信徒に愛されながら、マイナー政治家を貫くでしょう。


 それでも。


 この小説を読んでくださった人たちの胸の中に、わずかながら尾崎を思ってくれる人がいましたら。

 

 作者冥利につきます。


 ここまで読んでくださった皆様、誠に、誠にありがとうございました。

 

 是非、これを機に尾崎行雄の本を読んでみてください。


 そして、他の政治家にも興味を持ってくださったら、彼らの本も読んでみてください。


 きっと、楽しい世界が広がることでしょう。


 それでは。

 

 皆様の楽しいカクヨム生活をお祈り致します。


 

 






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