閑話 第一章まとめ・現時点での人物紹介、扇谷上杉編

おしながき

・あらすじ

・人物紹介

・おまけ


あらすじ


 扇谷上杉家当主上杉朝興が病死し、嫡男上杉朝定は家督を継いだ。家臣の裏切り防止の為、初陣として北条方の城関戸城を陥落させ、深大寺城を改修する。

 軍事行動を成功させた扇谷上杉家であったが、実際の戦果は小城1つ落としたのみ。

 史実通り────北条家が、扇谷上杉と小弓公方を没落させる策を実行せんと動き出す。



人物紹介 〜扇谷上杉編〜


人物紹介には史実とは異なる要素やメタ的要素、或いはネタ要素が含まれています。

別に見なくても楽しめる…かはわかりません。処女作なので。御随意にどうぞ。



扇谷上杉家


上杉朝定うえすぎともさだ

年齢 13

官途 修理大夫

立場 扇谷上杉家当主・河越城主・河越御屋形


 本作主人公。戦術家というよりは戦略家として描かれている。内政タグを付けたが内政チートはしません。基本的にはこの時代の技術力で描写するつもりです。せっかく名族の扇谷上杉家という設定なので、改革派というよりは保守派より。人物像の設定は大人しく慎重な織田信長。

 史実では弱い。というか活躍するまもなく北条にボッコボコにされてしまった。大体は北条が強すぎるせい。

 メタ的なことを書くと脳内語りを少しラフにすることで歴史好き以外にも読みやすいような工夫を施された。

 史実で歴代扇谷上杉当主が屋形号をもらっているのかどうかがよく分からなかったので、よかったら歴史に詳しい方教えてください。



上杉義勝うえすぎよしかつ(足利義勝)

年齢 20

官途 相模守

立場 扇谷上杉客将・山内上杉嫡流(自称)・古河足利家庶流


 このキャラは完全なオリキャラではなく実在した可能性が高いキャラ。「寛政重修諸家譜」と「古河公方系図」に載っているので多分…恐らくいた。設定は前者をベースにする予定。

 滅茶苦茶血筋がいいのに全く史実で見聞きしない人物。足利義政の兄である足利義勝でさえ知名度が低いという二重苦。

 第一章で主人公を差し置き一番オリジナル要素を持っている人物でもある。物語に緩急を付けたくてぶち込んだがなんか書いてても制御しにくい。愛されキャラになってくれ。多分有能なバカ殿。



難波田憲重なんばだのりしげ

年齢 43

官途 弾正少弼

立場 扇谷上杉重臣・難波田家当主・難波田城主


 扇谷上杉で今最も有力な家臣。智将であり戦もできる。改名を描くのが面倒なのと山内上杉との描写を簡略化するため既に憲重と名乗ってはいるが、wiki調べの史実だとまだ正直と呼ばれていたらしい。読みは正直しょうじきじゃなく正直まさなおだろう。

 太田資正と一緒に住んでいるので、資正の数少ない仲のいい人物。史実だと息子3人と甥まで死んだとはいえ難波田家家督まで譲っている。仲違いエピソードの多い資正とうまくやっていたあたり人当たりも良かったのだろうか。

 松山城風流合戦という逸話があり、文化人という設定。何でもできる有能の忠臣に見える──が、河越夜戦で古井戸に落ちて死ぬという間抜けをやらかした。死に様を重視する戦国時代では彼の名は広まらなかったであろう。お陰で地元でも無名らしい。

 もちろん本作では重鎮として活躍してもらう。というかこの人いないと北条とまともに対峙できない。



難波田定重なんばださだしげ

年齢 14

官途 讃岐守

立場 扇谷上杉家臣・難波田家嫡男・深大寺城主


 難波田憲重の長男。兄弟が3人いるはずなのでどこかで3男も出したいが、難波田ばかりだと訳が分からなくなりそうなので検討中。

 礼儀正しい人物として描いているつもりが、なんか怖がりの癖に調子いい奴になってる。筆が勝手に動いて訳わからん。

 史実では諱も分からないまま死んでいるため勝手に名付けた。今作では生き延びること叶うか。



難波田四郎なんばだしろう

年齢 13

官途 なし

立場 難波田憲重の次男、難波田定重の弟


 兄とキャラ被りしそうなので朝定と年齢を合わせてみたが、結局扱いに困った人物。愛嬌ばら撒くキャラなのか、真面目なキャラなのか、彼の明日はどっちだ。

 史実の資料無しなので、滅茶苦茶濃い味付けに進化する可能性が微レ存。微レ存って今通じるの?



難波田広儀なんばだひろよし

年齢 23

官途 隼人正

立場 扇谷上杉家臣・難波田家庶流・深大寺城将


 難波田憲重の甥。史実だと名前だけ残っている。名前が残っているだけましともいう。

 どこかで活躍させるため深大寺城将にした。彼も難波田の長男讃岐守と同様に生き延びれるかどうか。



太田資顕おおたすけあき

年齢 17

官途 信濃守

立場 扇谷上杉重臣・岩槻太田家当主・岩槻城主


 本来の太田氏嫡流は太田資高であり、資顕、資正は彼の従兄弟の子だが、太田資高は江戸城ごと北条に寝返ったため岩槻太田家として扇谷上杉家に仕えている。父資頼は昨年に亡くなった。

 官途は左京亮と信濃守を名乗っていたらしいが、本作では覚えやすいよう弟の美濃守に隣合わせの信濃守を採用している。逆に覚えにくかったらごめんなさい。



太田資正おおたすけまさ

年齢 15

官途 美濃守

立場 扇谷上杉家臣・松山城将


 太田資顕の弟。父兄と仲が悪く、父資頼が亡くなっても仲は戻っていない。描写が無いだけで上田朝直とも仲が悪い。史実で主家が滅んだ後包囲されても北条の調略を蹴りまくったり、後の上杉謙信とも仲違いしているあたり、人付き合いに難があるタイプ──なのかもしれない。

 まだ若く経験不足だが、史実通りならば幾つもの城を奪取する名将になる。現時点でも難波田憲重の次に強いという設定。今後に期待大。



上田朝直うえだともなお

年齢 43

官途 能登守

立場 扇谷上杉家臣・葛西城主


 上田氏はかつて扇谷上杉家の一番の重臣だった。だが一族の北条への寝返りが発覚、扇谷上杉家内での立場を大きく落としており、居城松山城も難波田憲重のものとなっている。かわいそうなので本来太田家の葛西城に入ってもらった。活躍出来るかは未知数。史実では太田資正と松山城の取り合いを行ったので、戦も弱くはないはずだ。

──多分、恐らく、maybe.

内政の才能はあったようなので活躍の可能性は高いのかも。

 生誕が何年かは諸説あるようだ。Googleとwikiが違うこと書いてるのはマイナー武将あるある。

 実は伯父が難波田憲重。同い年なのに伯父。マジで難波田憲重の勢力でかくね?

 まあ、上田って譜代ふだいだし寝返りで没落したんだからもう寝返りなんてしないよな?なお史実では河越夜戦の後太田資正を裏切り北条に。…フラグだったか…。



三戸義宣さんとよしのぶ

年齢 29

官途 駿河守

立場 扇谷上杉家臣


 語ることの少ない人物。本作の中でも寡黙な方で、影が薄い。上田・三戸・萩野谷は扇谷上杉の譜代ふだいだが上田朝直と比して書くことがない。一応名門三浦氏の庶流らしい。

 史実では子が太田資正について行き、1617年まで生きたようだ。以上。



渋川義基しぶかわよしもと

年齢 33

官途 右兵衛佐

立場 扇谷上杉傘下国衆・蕨城主


 wikiで検索すると同姓同名の九州探題が出てくる。名門渋川氏の末裔。

 2話で少し悪し様に描かれているが、当時としては悪人とまでは呼べないだろう。

 戦国時代では譜代ふだいで主家に長く仕えるものの裏切りは印象を悪くするとして毛嫌いされたのだが、仕えてばかりの新参部下は転職活動のノリで裏切ることが当然であった。もちろん信用は失いがち。さもありなん、現代でも裏切ると信用を失うというのに、当時は名誉以外に御家や命、領地がかかっている。

 渋川氏は元々伊豆の堀越公方の家宰として扇谷上杉家とバチバチに敵対していたため、どこからどう見ても没落しきった扇谷上杉を裏切ること自体は、当時の価値観としては不思議ではない。

 ちなみに家としては家臣団5人衆の中で最も新参。



萩野谷全隆はぎのやたけたか

年齢 37

官途 左馬允さまのじょう

立場 扇谷上杉家臣


 史実の情報がほとんど無いため、年齢、官途、諱全て創作した。出すべきかも迷ったが大名としては人材不足なので出した。史実では当時萩野谷氏が没落したことのみが資料からわかる。復権なるか。

 ちなみに荻野谷おぎのやではなく萩野谷はぎのやです。テストに出るよー(出ません)



七沢七郎しちさわしちろう(上杉憲勝)

年齢 未定

官途 蔵人頭?

立場 浪人


 ちょっと1話2話で言及があった扇谷上杉の縁者。史実だと朝定死後に太田資正に擁され扇谷上杉家を継いでいる。北条と武田に攻められ降伏したら上杉謙信に人質として送った子を斬り殺されたとか。嗚呼乱世乱世。

 今後登場するかは分からない。だが、人物紹介に書いた以上出る確率が高くなった…かもしれない。取り敢えず覚えなくてもいいです。



以上、人物紹介扇谷上杉編でした。

他の陣営の紹介も早めにします。小説内で全部説明するとそら恐ろしいことになりますんでね。

まず北条氏編、房総編、上野州編の3本かな…分類し過ぎかもしれない。甲斐の武田、駿河の今川、越後の長尾は皆さんなんとなくご存知でしょう。…ご存知ですかね?常陸の佐竹は当面登場しない…筈です。頭でやらないようにしても手が勝手に動く可能性もありますんで。可能な限り早めに出すんでお楽しみに。



おまけ

おまけなので全くもって見なくていいんですけど、見たい方だけどうぞ


書いてる人が好きな戦国武将ランキング〜パチパチパチ。上位5名を下から発表します。誰得だけども許してクレメンス。


んじゃ早速。


第5位


田村清顕


 陸奥の戦国大名田村清顕です!え?誰かご存知ない?

 彼は織田信長から長篠の戦いで敵を多く討ち取ったと感状をもらっています!彼の血は残らずとも、彼の一族田村氏の血は私に受け継がれている…可能性があります。親戚に聞いてもわからないので自力で調査中です。詳しいことはまだわかってないんです…。

 身内贔屓?それのどこが悪いんじゃあ!!



第4位


上杉謙信(上杉政虎)(長尾景虎)


 戦国最強大名!越後の龍上杉謙信がランクイン!

 義の武将…とは思えない部分も実はありますが、単純にバカ強い!好き!

 女性説は有力じゃないけどロマンあるよね…。いい…。絶世の酒飲み美少女であってくれ。神×美少女×武力×酒…最高の組み合わせだ!

 書いてる人の育った故郷、信濃で武田信玄とかの有名な川中島の合戦をしました。あの武田信玄が決戦を避け続けたと聞けばその危険さは想像がつくはずです。超強い。



第3位


尼子経久


 謀略ならお手の物!無欲な人なのに主君が亡くなって嫡男も亡くなって息子の塩冶興久に反乱起こされて…散々な人生でしたが、それでも彼は中国地方で戦い続け、格上の大内家、まだ若い毛利元就、かつての威光を落としてゆく山名家、地味に強いのに一瞬も安定しない赤松家、戦国のアフガニスタン備中まで、ありとあらゆる強敵を跳ね除けて中国地方を駆けずり回ったり………堅城月山富田城を拠点に書状のみで情勢を動かしたり、将軍家や細川家の内乱を利用しつつ勢力拡大したり…。

 惜しむらくは毛利元就を滅ぼせなかったこと、安定した基盤を残せなかったこと、尼子の悪評が尼子晴久と義久について回ること…でしょうか。

 個人的には、尼子はよくやったと思います。毛利元就がチートだっただけです。北条と同じようなチート。尼子義久で小説書こうかな…と思ったらYouTubeに似た題材があったのでやめました。というかカクヨムにもありました。人気だね、ひ孫の義久くん!!



第2位


木沢長政


 ちょっと待ち給えそこの君!そう君だ!『木沢って誰?』って顔だな!個人の感想マシマシで解説します!


 …彼は丁度本作で描写されている時代に活躍した畿内の武将です。


 彼は河内に勢力を持つ、畠山総州家の1家臣に過ぎませんでした。木沢氏という氏族自体もよくわかっていない、ガチの無名の人物です。そんな彼が、おそらくは領地が細川氏と隣接したため、取次役から細川京兆家けいちょうけ内部に入り込み、幕府中枢へのパイプと畿内の地盤を手にし始めるという離れ業を披露します。その上、外交手腕によって将軍足利義晴や周辺国衆に信望篤く、京都の守護のようなものを任せられたり…僧兵や一揆を敵にけしかけつつ邪魔になったら武力で排除するという裏技を使ったり…弱兵で有名という悲しい摂津、畿内の重心なのに影が薄い河内、もうボロボロの山城、寺が沢山あり守護すらおかれない南朝跡地大和に勢力を拡大、畿内天下を手中に収める一歩手前まで行きます!……しかし、彼の命運はそこまででした。

 窮地の傘下国衆を救おうとしたら、細川京兆家当主細川晴元に危険視され、将軍義晴に見限られ(将軍朽木に逃亡)主家畠山も手を出さず、孤立してしまい本拠高屋城に撤退しようとするも辿り着けず敢え無く敗死します。

 戦国時代のさなか、戦よりも外交手腕メインで天下統一を図った彼の偉業はいかばかりか。その手法は、かの高名な戦国最初の天下人三好長慶に託されます。(言うほど高名か?)結局織田信長に全部塗りつぶされますが、この戦国時代の畿内魔界を必死に生き、武士として孤立無援、しかして逃げて再起を計り、最後まで希望を持って散っていった一人の男───、絶対に大河に出てこれない(活躍が地味)、されど乱世を乱世のまま生き抜いた最高にかっこいい…どうか覚えていって下さい。

 もう少しこの人の偉業を説明するならば、彼は自らの領地を守るためや、下剋上して立場を取って代わるために戦った訳ではなく(もちろんそういう側面もありますが)、誰も見たこともない権力構造の樹立を目指して邁進したのです。皆さんはいまの法と秩序、行政や立法、司法を利用しつつ──見たこともない政治システムの国を作ろうと思いますか?そういうことです。

 ちなみに書いてる人のペンネームの由来はこの人です。かっこいいでしょ(^^)。



おまたせしました…第1位は………この方です!どーーーーん!!



  織  田  信  長


 知ってた()。日本人ならまず知らない人はいない超有名人。多分今の首相やアメリカの大統領より知られてるでしょ、日本なら。

 若いときうつけと呼ばれながら、腕っぷしの強い旗本を集め尾張統一戦を自らの戦上手で進める手腕!反乱を許して器の大きさを演出したり2度反乱した弟を謀殺する辣腕!情報収集を優位に進め、的確に強襲して敵の意表を突き桶狭間の戦いで勝つ情報収集能力!うまく家康を見出し使いこなす目の付け所!破天荒に見えて観光業に力を入れ民に娯楽を提供する営業力!熱田神宮に奉納したりキリスト教を許可する一方生臭坊主や弟を騙し討ちした民衆は許さないという秩序の体現者!公家を意外と大事にしてたり皇室も支えるというルールを守る委員長タイプの律儀な性格!国決めや外交交渉、部下の事情を気をつけているのにミスする人間臭さ!最後は焔の中に散る潔さ!全部素晴らしいね!

 正直、やった業績より人間性が好きです。今作主人公も彼を一部モチーフにしてます。ただ、現実にいたら関わり合いになりたくないかもしれない、そんな絶妙な塩梅の1位でした。木沢長政とは誤差です。


以上、好きな戦国武将ランキングでした。

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