第11話 えっちなメイドさん

 少々危険な目にったものの、スキマバイトで会った伊勢崎いせざきさんのおかげで命拾いのちびろいした。


 そのままラブホへ向かった。


 今日も場所を変えた。この辺りはたくさん格安ホテルがあるから選び放題だ。


「ここにしよう」

「う、うん……」


 三日連続だというのに、倉片さんは緊張きんちょうしていた。いや、もしかしたら、さっきの事件でおびえてしまったのかも。


「大丈夫かい?」


 あくまで自然をよそおって手をにぎる。すると嫌な顔せず、倉片さんは手を握り返してくれた。震えも止まっていた。


 部屋に入るや、倉片さんは俺の腕を引っ張ってそのままベッドへ。



「……どうした?」

「さっきのお礼したいから」

「え?」

「助けてくれたじゃん」

「いや、あれはバイト先の伊勢崎いせざきさんの手柄であって……俺では」


 首を横に振る倉片さん。


「最初に止めてくれたのはキョウくんだから」


 嬉しそうに微笑み、そしてくちびると唇が触れ合った。なんて嬉しいお礼なんだ。しかも、今までとは明らかに好意を感じた。

 なんだろう、ちょっと違う気がした。


「あのさ、倉片さん……」

「うん?」


 本当は俺のこと好きなのかなって聞いてみたかった。でも、踏みとどまった。以前と同じだ。このはかない関係が突如とつじょ終焉しゅうえんを迎えてしまうんじゃないかって……そう感じた。俺の『直観ちょっかん』はよく当たる。

 この告白してしまいたい感情をグッと押さえつけなければ。



「いや、なんでもない。それより、今日はお風呂いいのかい?」

「そのままシちゃおっか……」



 俺の耳元でささやく倉片さん。天然ASMRすぎて小気味こきみよい。声優になれるぞ、これは。


 倉片さんは俺の服とシャツを脱がしてくれた。ズボンもベルトをカチャカチャと音を立てながら外し、下ろした。

 パンツ一丁いっちょうの姿となり、無防備むぼうび寸前すんぜん


 労働で汗まみれの俺を、このまま癒してくれるのか。


「…………」

「あ……そうだ。キョウくんそのまま寝てて」


「え?」



 突然、俺から離れる倉片さんはベッドから降りてどこかへ行ってしまった。そのまま待機しているしかなくて、待つことにした。


 少しすると別室から服装をチェンジした倉片さんの姿が――うぉ! こりゃ……やべえな。


 そこには『メイド服』に身を包む倉片さんの姿があった。

 ミニスカメイドとは分かっているな。

 カチューシャとチョーカー、カフスもちゃんとつけているし、オプションも完璧だ。ニーソもたまらんな。

 というか、スタイル良すぎてエロい、エロすぎるッ。



「ど、どうかな……」

「めちゃくちゃ似合っているよ。本物メイドかと思ったし」

「ありがと!」

「ところで、まさかコスプレのままプレイを?」


「う、うん。一度だけメイドさんやってみたかったんだ。ご主人様とか言ってみたかったの」


 頬を赤くしながらも倉片さんは、自らの願望を白状はくじょうした。そりゃ、最高だな。

 俺としても着衣ちゃくいは正直アリだ。見えないからこその神秘もある。特にメイドは神器にひとしい。

 制服補正並みに破壊力があると言っても過言かごんではないだろう。


 こんな世界一可愛いメイド倉片さんとヤれる? 最高すぎんだろ!


 一万円では安すぎるくらいだ。十万以上払ってもお釣りがくるぞ。



「今日は俺のメイドになってくれるんだな?」

「うん。料金もお礼ということで一万円でいいよ」

「……ありがとう、感謝する」

「ちょ、それはこっちのセリフだってば~」



 プレイはすでにスタートした。さっそく俺は倉片さんを『淫乱いんらんメイド』として見なすことにした。


 彼女の細い体を小脇こわきに抱え、お尻ペンペン(威力は軽く)した。



 ぺしんと力を抜いておしおき・・・・した。



「こら、ご主人様に向かって言葉遣ことばづかいがなっとらんな」

「ひぃっ……。申し訳ございません、ご主人様ぁ……」


 すでに成りきっている倉片さん。……やっべ、偉大なる息子コルトパイソンわずか0.3秒で世界最高峰のチョモランマになった。


 続けて倉片さんの柔らかいお尻を(優しく)叩いていく。

 叩く度にぷるんと震え、彼女は「あぁん」とか「きゃぅ」などと妙になまめかしい声を上げた。


 ……正直、たまりません。


 俺はこのままプレイを続けていく。

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