第8話 体の相性抜群だって気づいた夜
「キョウくんの……痛そう」
我が
十分に
時間が惜しいので今度は俺の番。
シャワーのレバーを
「全部洗うからな」
「ちょ……う、うん」
倉片さんは恥ずかしいのか、くすぐったいのか身をよじらせていた。
気にせず俺は
どうしたら、こんなに柔らかくなれるのだか。
可能な限り全てを洗いつくし、俺は満足した。
「ふぅ」
「…………ぜ、全部見られちゃった」
今さらなにを。
昨晩でもうほとんどを見つくした。倉片さんの背中の
もう隠す秘密がないのでは。
「責任取ろうか?」
「……ちょ、それって結婚してくれるってことぉ!?」
声を高くして倉片さんは驚く。
プロポーズのつもりはなかったのだが、間接的にそうなってしまったな。だけど、俺はアリだな。正式に付き合って将来を共にするのも楽しそうだな。なによりも、体の相性が
モデルような体型だとか巨乳だとか俺のタイプに当てはまっているし、締まるところ締まっているし、別のところも締まって最高だからなぁ。正直、名器なんだよな。
そういうエロいことを
これほど理想な
「倉片さんがいいのなら」
「う、うーん……考えておくね」
少々
もしかして押せば意外と付き合ってくれるのかな? そんな
――いやだが待てよ、俺。
――そこで留まっておけ。一歩も動くなよ?
俺はふと、ニーチェの『深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』という言葉が雨のように降ってきた。
ここで調子に乗ってはいけない。
今、この関係をぶち壊したくない。
俺はまだ倉片さんとヤりたいし、人生を楽しみたい。
ふとしたことがキッカケで関係がこじれるってこともあるからな。事は慎重に。
ありがとう、ニーチェ先生。おかげで選択肢を誤らないで済みそうだ。
告白という魔法の言葉を飲み込み、今は
今はただ欲望に身を
風呂から出て
倉片さんを先に上がらせ、
時間の許す限り、何度も何度も倉片さんを愛した。
一時間後。
ベッドにはヘトヘトになって動かなくなった倉片さんの姿があった。全裸のまま倒れていた。今日はずっとイヤらしい声を出していた。何度、イったんだろうか。
男の俺には分からないが、このダウンした光景を見る限りでは満足いただけたようだ。
時折、びくびくと
そんな俺も過去最高に
やはり、倉片さんと相性抜群のようだ。体の相性って重要だなと改めて感じた夜だった。
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