第5話 スキマバイトで稼いで再び立ちんぼへ
自分が今、ラブホテルにいることを思い出した。
時刻は朝七時。
そうだ。
部屋を
と、思ったが姿を出した。荷物をまとめていたのかトートバッグを肩にかけていた。
「おはよう」
「あ~、キョウくんやっと起きた。おはよ~」
太陽よりもまぶしい笑顔がそこにあった。こんな心温まる表情を朝から
手足を
「帰るのかい?」
「うん。さすがにいったん家に戻らないと親がうるさいから。一応、女友達の家で一泊したって話にしてあるからね」
上手く
これで解散かぁ……しばらくは
また次回も会えるといいのだが。そんな
思わず抱きしめたくなる衝動に
小動物的に愛らしすぎるんだよなぁ。
ぼうっとしていると、倉片さんは顔を近づけ――キスしてきた。
しかも、両腕を俺の首に回してきた。
「…………」
こ、これでは恋人みたいじゃないかっ。
「またね、キョウくん」
「あ……ああ。金が出来たら頼む」
「うん。スキマバイトがんばってね! じゃ、またそのうち」
俺から離れる倉片さんは、終始笑顔で去っていく。あんな可愛い子が立ちんぼなんてモッタイナイ! 俺がひたすら保護するしかない。
がんばって働きまくろうと思った。
そんなわけで、俺はラブホテルを後にした
一万円でも二万円でもいい。
一日で稼げるだけ稼いで、すぐに倉片さんに会いたい。
またあの幸せで天国な時間を過ごしたい。
それに、他の男に買われるくらいなら、俺が買う。それはまあ……“専属契約”で大丈夫だとは思う。思うが、倉片さんの気分次第なところもあるだろう。
彼女はお金を必要としている。
なら俺がパパに――って、これはパパ活ではないな。言い換えれば
幸いにも、ここは都内。スキマバイトは
飲食店、コンビニ、物流倉庫、配送業などなど……。
接客は超つくほど苦手だが、倉片さんの為ならがんばれる。だが、できれば避けたい。ので、自動的に倉庫だとか配送関係になった。
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面談なし☆ 未経験者歓迎!!
仕分けのお仕事です
朝10:00~12:00(休憩なし) 報酬:3,500円
[〇〇市] 距離:2km
交通費:500円含む
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今日はこれにするか。他にもあるので、それも他の時間で追加で応募した。
よーし、今日は大学サボって、ひたすらスキマバイトだ!
倉片さんの為にな!
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