うたくんの家はすぐ近くだったのでそのまま傘に入れてもらって歩いたが、その間はずっと無言だった。

うたくんの家に着き、おじゃまします、と部屋に入るとすぐタオルを渡されお湯溜まってるからゆっくり温まってきな、とお風呂場まで案内された。

あとから聞くと、あの時うたくんはお湯を溜めてる間にお風呂上がりのお酒を買いに行った帰りだったらしい。

ありがたくお風呂に入らせてもらってよく温まってから上がると、しっかり髪乾かしてね、とドライヤーを渡されうたくんもお風呂に入っていった。

そのまま言われた通りにしっかり髪を乾かし終わり、ちょうどお風呂から上がってきたうたくんにありがとう、とドライヤーを返した。

その後うたくんも髪を乾かし終わると唐突にココア好き？と聞かれうん、と返事をするとちょっと待ってて、とキッチンへ行ってしまった。

勝手に歩き回るのもどうかな、と思ったのでソファーでおとなしく待っているとマグカップをふたつ持ったうたくんが戻ってきた。

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