第96話 宝探し
「カカカカカカ!!」
「ふんっ!!」
バキバキバキッ!!
「カカカ……カカ……」
「ふう、これで海賊船は攻略完了……っと」
襲いかかってきたガイコツ海賊団たちを倒してから、沈没船の中に入って内部の調査を行なった。
船内でも同じように襲いかかってくるガイコツ海賊団たちを返り討ちにしつつ船の奥まで進んでいくと、おそらくボスであろう、海賊団の船長らしき恰好をしたガイコツが日本刀のような長く鋭い剣を構えて立ちすくんでおり、近づいたら戦闘になった。
で、そいつを倒したら周りに残っていたガイコツ海賊団たちが急に崩れ落ちてただの骨になり、再び襲いかかって来ることはなかった。
「お、宝箱があるぞ。良いねえ、ロマン溢れるじゃねえか」
キャプテンガイコツが襲いかかってきた場所の奥にあった小部屋に入ると、明らかに何か大切なものが入ってますと言わんばかりの宝箱がドドンと鎮座していた。
早速開けて中身を確認してみよう。
「あ、開けたら爆発したりミミック的なのが襲いかかってきたりしないよな……?」
ミミックならまだしも、爆発して腕が吹っ飛ぶとかなったら嫌だな……灼熱吸収スキルがあるからむしろオレの魔力が回復したりするんかな? 爆発はまた別か。
「あ、大丈夫だったわ」
宝箱には鍵も無く、普通に開けることができた。
中には金銀財宝がザックザク……ということはなく、真珠のような白くて丸いゴルフボールサイズの玉がひとつ入っていた。
「なんだこれ。真珠だとしたらバカでかいけど……まあいいか、宝箱に入ってたんだし、価値があるものなんだろう」
オレはその玉を持ったまま沈没船を後にした。
「さてと、次はどこに行こうかな……」
「お~いそこのユ~待ってくれよ~」
「うわっ!? えっなに!? 誰!?」
「おれっちだぜ~」
「いや誰だよ」
水中の遺跡にいるのになんだかダンディな男の人の声で話しかけられたので、びっくりして後ろを振り向く。
するとそこには、ちょっとした小舟くらいありそうな巨大なウミガメがいた。
いや、ここ湖だからミズウミガメか……?
「ユ~が持ってるその玉は、もしかして『水神龍の七宝玉』じゃないのか~い?」
「す、水神龍の、しちほうぎょく……?」
「それを集めると、水神龍様の封印を解くことができるんだぜ~」
「なるほど、これを探していく感じなのか」
七宝玉って言うくらいだから、7個探し出して集めないといけないんだろうな。
あと6個か……結構あるな。
「とりあえずその手に持っている玉はおれっちの甲羅にセットして欲しいんだぜ~」
「なに? 甲羅?」
喋る巨大カメの背中に回ってみると、甲羅に丸い凹みがあって、そこに宝玉を嵌めることが出来るようになっていた。
こいつ、結構重要な役割があるんだな……
「ほれ、セットしたぞ」
「最高だぜ~! うお~!」
「タートルトークやめろって、さすがにTDSはマズい」
この宝玉をあと6個、広い遺跡の中を探し回って集める。
それが水神龍オーケアニスのダンジョン攻略のようだ。
「よっしゃ、頑張って探すぞー!」
「頑張って欲しいんだぜ~! 水神龍の七宝玉、つまりドラゴンボー」
「お前さっきから危ないんだよ」
でもこんだけ頑張ってんだから、全部集めたら願い事の一つくらい叶えてくれんかな。
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