第80話 新たなスキル?
「はい、更新完了したよー。ランク昇格おめでとう」
「ありがとうございます」
ハイドラ島でのクエスト達成後、そのまま冒険者ギルドの昇格試験も合格になり、オレのギルドランクはEからDランクになった。
「ギルドカードに不具合が無いか確認してねー」
「どれどれ……」
【ホムラ】
・13才/男
・冒険者ギルド所属
・ギルドランク:D
・所持金:340000エル
・魔力:Lv.3302
・スキル:灼熱吸収+
・魔遏ウ蛹?:イグニッションフレイム+
・習得ポイント:188600
*習得可能*
・水神龍の鍵(消費習得ポイント50000):水神龍の封印を解除する。☑ハイドラ島でマーメイド族の信頼を得る。
「まあ、なんとなく分かってたけどやっぱ不具合ありますよこれ」
「あー、その文字化けはねえ、なんか直んなかったんだよねえ」
相変わらずの『魔遏ウ蛹?』とかいう謎の文字化けにケタ違いの魔力レベル。
いや、でもこれはちゃんと成長してるしマジでこのレベルかもしれない……
「ん? 習得可能な……なんだこれ、スキルか?」
ギルドカードの習得可能欄に表示されている『水神龍の鍵』とかいう謎のスキルを発見する。
この横に記載されている文章は、スキルが習得可能になる解放条件だろうか。
水神龍の封印解除……これはオーケアニスのことだな。
マーメイド族の信頼を得るってのは、まあどのタイミングかは分からんが達成できたらしい。
「水神龍の鍵……50000習得ポイント消費!? め、めちゃめちゃ消費するじゃん。なんだこの……なんだこれ?」
「うわ、なにそのスキル……スキル?」
「冒険者ギルドの人でも分からない感じですか」
「初めて見たよー。なんか面白そうだから習得してみてよ」
面白そうだからという理由でオレに50000ポイント使わせようとする冒険者ギルドのお姉さん。
いやまあ、これしか新しく習得できるのないし、ポイントも足りてるから取りますけども。
「水神龍の鍵、習得っと……」
スキルを習得するために冒険者ギルドにあるギルドカード用の魔道具にカードをセットし、習得ポイントを消費して新たなスキル『水神龍の鍵』を習得する。
「えーと、なになに……『上記の習得ポイント消費はご本人様のご利用でお間違いないでしょうか』えっなにこれこわ」
「消費ポイントが高いスキルや魔法を習得するときに出るメッセージだね。そこの『はい、私の利用です』っていうのを押せば大丈夫だよ」
「クレジット決済かよ」
なんでも、そこそこの割合でたいして役に立たないのに無駄に習得ポイントが高いネタスキルみたいなものが習得可能になる場合があり、以前冒険者ギルドで魔道具を操作中だった冒険者の後ろからいたずらで習得ボタンを押されていらないスキルを習得させられたという事件があったらしい。
本人の誤操作による習得ミスなどでクレームをつけられる場合などもあったため、警告メッセージを挟むようにしたんだとか。
「はい、習得完了だね。どう? 何か変わった? ポケットに鍵とか入ってない?」
「入ってないです」
とりあえず習得は出来たが、なにか身体に変化があったりはしていない。
水神龍の鍵か……もう一度ハイドラ島に行ったらなにか分かるかな。
それこそ、噂の水神龍の声が聞こえるとかいう泉とか。
「まあ、とりあえず今日は帰ってきたばかりだし、宿に戻って休むとしよう」
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