1−4 絶望の町

タッタッタッタ。

暗い雲がかかった森を走っていく。

今日の朝は空気がとっても綺麗だったのに,今はどんよりしてる。

それに、さっきから天気も悪くなってきて、空では雷がゴロゴロ鳴ってる。

黄花はまるで,空でも飛ぶレベルで凸凹の地面やたくさんの木々を避けて、軽々しく飛んでいく。

一方僕は,そろそろ息切れ。朝も山まで走ってきたから…!

それに…通信制中学生の引きこもりに言われても…!

そんなに…体力が…あるわけ…ない!

さっきからめっちゃ気にぶつかるし、凸凹に足を取られて転びそう。

「ヒカリ!早く!急がないと…間に合わない!」

黄花は後ろを見ながら僕に向かって叫んだ。

「間に合わないって…どういうこと⁉︎」

「彼女がくる!あの人に希望を食べ尽くされたら,みんな死んでしまう!」

「あの人って⁉︎」

「…」

黄花はその質問には答えずに軽々と地面を飛び降りていく。

答えたくないことだったかな?それに…死ぬ!?

とそこで,僕はあることに気がついた。

「ねぇ黄花。町の人たち全員に届けるの?」

この町の住人は…えーっとざっと1万人くらい?いや、そんないないか…。でも、そんなにたくさんの人に渡すなんて…

「そんなわけない!町には、闇が一番深い,いわゆるボスがいる。そいつに希望を届ければクリアだよ!だからまずはボスの人を見つけないと!」

なるほど…。つまりはボスを倒せばいいってことか…。

面白そう。ゲームみたいだな。僕,ゲームは得意だよ!

音ゲーの世界ランク,一位なんだから!

………今,音ゲーは関係ない?

まぁ、この町で1番闇が濃い人。その人を見つけて、ラッキーストーンで幸せを届けれが全員助かる。

絶対に見つけないと!

「ヒカリ!もうすぐ闇を抱えた人物がいるところに到着だ!」

黄花が怖い顔で振り返って叫んだ。

コンクリートの道路が見えてくる。

いよいよだ。そろそろ覚悟を決めなきゃ。

怖がってる場合じゃないんだ!僕が、たくさんの人を救わなくちゃ!

僕は自分のポシェットに手を当てる。

ポシェットは膨らんでいて、走るたびにカラカラと音がする。

黄花からもらったラッキーストーンとラッキーカラーのたくさんの紐。

そしてラッキーストーンとお揃いの色のたくさんのビーズ。

これをバランスよく組み合わせて作るんだ。

僕はそれらをポシェットの上からギュッと握りしめた。

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