第14話 なんでお前らが居んだよ((((

夕食が終わり、今回こそ転送装置を使って部屋に帰り、そこにいたのは、

「あぁ!!腹いっぱいやなぁ!!」

「だな~。特に肉が美味しかった。」

「お前らな…」

「何でここにいるのぉぉぉぉぉぉ!!!」

2LDの部屋のリビングのど真ん中でくつろぐカイトとジンだった。


「で、なんでここにいるの。」

軽く鬼の形相をしたビャクヤに問い詰められるカイトとジン。

「いやぁ、オレたち、ビャクたちより早く食べ終わっただろ?」

にもかかわらず、のんびり答えるカイトと、それにコクコクと頷くジン。

「部屋に帰ってから、ビャクたちの部屋に行くか~ってなって。」

「来んな!!!!!!」

…思わず、ツッコんでしまった。

「ま、ゆっくり話そぉぜぇ!」

「話さないから。部屋に帰って。」

酒でも飲んだのかというほどのテンションで話すジンに、ビャクヤもツッコミを入れる。

「えぇ、いいじゃねぇかぁ!!ちょっとくれぇ!!」

「ハウス。」

「…それいいね。よし。カイ、ハウス。」

「え~、まぁ、ビャクが言うなら…。」

やっぱカイト、ビャクヤに甘すぎだろ。

「ジンくん、帰るか~。」

「え、えぇ?早くねぇ?」

やっと立ち上がったカイトたちを、「早く帰れ。」と、さらに急かす。

「じゃあまた明日なぁ!!」

「ビャク、レイくん、おやすみ~。」

部屋の前まで二人を送り、

「明日もあるんだから、早めに寝ろよ。」

と声をかけて、ドアを閉める。

リビングに行くと、

「入学初日から、思いっきり疲れた。」

「いや、それ、俺のクッションだろ。」

ソファの上で恐らく俺の私物であろうぬいぐるみに抱きついて愚痴を呟くビャクヤの姿があった。

「まぁ、いろいろありすぎて疲れたことには同感だが。」

「でしょ?」

他愛もない会話をし、ふと時計を見ると、Ⅹ《じゅう》を指していた。

「…もうこんな時間か。」

「そうだね。寝る?」

「おう。歯、磨いたか?」

「心配されずともそれくらい。」

「そりゃ結構。」

今日会ったばかりのヤツと、こんな会話をするなんて、だれが予想できただろう。

二人で立ち上がり、

俺は黒い右の部屋へ、

ビャクヤは白い左の部屋へ、

それぞれ入っていった。

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