第118話

「り、鈴ちゃん、ちょっとでいいから離れてもらってもいい?人がたくさん見てる」



「え、あ!ごめん!!」



恥ずかしい。公衆の面前で私は何やってるんだろう。顔が熱くなるのがわかる。



遥を見ると私と同じように赤くなっていて、またきゅんとした。



「鈴ちゃん、ここ人多いからどこか行こっか」



「そうだね!どこ行く?」



「んー、鈴ちゃん今日帰るの?」



「んーん!明日土曜日だから今日はどこか泊まって明日帰るよ」



「ってことはまだ泊まるところは決まってないのか。それなら僕の家くる?」



「え、いいの?!」



「いいよ。親にも紹介したいしね」



そう言っていたずらな笑顔を不意にむけてくるのやめてほしい。会えてない分耐性がないんだよ。



ずっと胸はきゅんきゅん鳴りっぱなし。

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