第106話
そのまま一直線に私たちの方に向かってくる。目の前で立ち止まり、1人の男の子が口をひらこうとした瞬間、女の子が言葉を発した。
「しのちゃんですか!?」
「そ、そうです!」
この元気な感じと私のことを“しのちゃん”と呼ぶことから、この子はHanaかな。というかHanaしか思いつかない。
ということは、2人のどちらかがLucaか。何か言わなきゃいけなのに言葉が出てこない。
「え、と…、」
もうどうにでもなれと言葉を放つ。Hanaの勢いを借りて、伝えたいことを伝える。隣にはずっと桃ちゃんがいてくれる。大丈夫。
「あの!」
「あ、Shinoさん、俺ArataなのでLucaはこっちです」
どうして遮るのさ、どっちがLucaか分かったからありがたいけど!
ありがとうと彼に言ってLucaに向き合う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます