第101話

2人で学校を抜け出した。授業をサボるのは初めてでちょっとだけワクワクしている。桃ちゃんに一緒にサボらせてしまうのは申し訳ないなと思ったけど、きっと彼女は気にしないから“ごめん”の代わりに“ありがとう”を伝える。



「どこにいけばいいのか分からないまま出てきちゃったけど、どうしよう?」



「大丈夫だよ。るかくんの学校にいく。そこなら確実にいると思うから」



1人じゃ心細いけど、隣には桃ちゃんがいるから大丈夫。



「一緒に来てくれる?」



「もちろんよ!」



「ありがとう!」



ここからLucaの学校まで新幹線や電車を乗り継いでも6時間はかかる。ちょうど学校が終わる頃かな。



がんばろう。桃ちゃんが連れ出してくれたんだから。



私の気持ち全部ぶつける。



前に進むために。

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