｢桃ちゃぁぁん、1時間放ったらかしにされたぁ…｣

｢え、1時間も？！あ、でも考えてみればそのくらい経つのか。連絡は来てるの？｣

｢来てるよ、そろそろ50件いきそうな勢いで｣

｢50？！返信はした？｣

｢…まだ｣

｢早くしなさいよ、それこそ今日遊べなくなるわよ｣

｢遊べなくなるのは嫌だから返信してくる｣

｢うん、行ってらっしゃい。がんばってね｣

｢ありがとう桃ちゃん。行ってきます！｣

桃ちゃんとの電話を切ってLucaに返信する。なんて返せばいいんだろう。素直にいこうかな、寂しかったって。1時間も放ったらかしにすんなって。今日私の誕生日なんだけどなって言おうかな。

ううん、いつもの私で行こう。私らしく素直に寂しかったって伝えよう。少しでも意識してもらえたらいいな。

文字を打つ手が震えそうになるのを気合いで何とかする。今まで文字打つだけで震えること無かったのに。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい