第15話

そんなこんなで始まったハーレム戦。僕は肘当てを使うキャラでShinoは香水を使うキャラ。想い人はShinoだった。同じ暗号機を解読してたから必然的に僕が守ることになる。



はっきりいってShinoは上手かった。ランクは2段なのにもっと上に居てもおかしくないほどのチェイス。もう途中から「これ僕要らなくない?」とか思うほどに。



無事に想い人がゲートから脱出したらハンターが投降、つまりゲームを強制終了させた。Shinoのチェイスを見てから僕の気持ちは高揚していた。この人と一緒にプレイしてみたい、上に行ってみたい、そんなことを思う程に。



ゲームが終わったら"対戦後チャット"でお礼を言う。まず「お疲れ様でした」から始まって各々文字を綴っていく。「お疲れ様」と言って出ていく人もいるけど大半は残り盛り上がる。



聞いた話ではShinoは早くて24時までルームを開いてるらしく僕の気持ちを伝えるには24時までShinoと関わる必要がある。今の時間は22時。明日も学校ということもあり待つことは出来ない。でもShinoとプレイしてみたい欲は抑えられない。まずはフレンドにならなければ何も始まらない。



自然に感じるようにチャットを打つ。『次も開くんですか?』と聞いてみる。ほぼ同時にShinoが文字を綴った。『次も開きますので、ご縁がありましたらお会いましょう』と。次も開くなら行って関わりを持ちたい。



そんなことを思ってたらShinoがフレンド申請をしてくれる流れになった。僕にとってはとても嬉しいことだ。フレンドになれるように仕向けたとはいえ本当にフレンドになれるとは思ってなかった。

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