高2 11月
第6話
彼の名前は「Luca」と言うらしい。Lucaとはその後ずっと一緒に遊んだ。始めは敬語を使っていたのにいつの間にか敬語はとれてた。一通り遊んだ後質問をし合った。
歳は同じで17歳。高校2年生。部活は元バスケ部。途中で辞めたみたい。私は帰宅部である。お互いに本名や学校名は聞かない。容易に自分の個人情報なんて教えたらだめだからね。ネットの世界ではこれは基本だと思う。
呼び捨てで呼ぶのは私は苦手だからLucaのことは「るかくん」と呼ぶことにした。『私のことは呼び捨てでいいよ。』と言ったら悩んだ末に「しのちゃん」と呼ぶと言われた。"ちゃん"付けには慣れてないからちょっと恥ずかしい。高2の男女が"ちゃん""くん"付けっておかしくない?
『ねぇ、しのちゃん。ルームはいつも開いてるの?』
『開いてるよ。基本は夕方から深夜にかけてかな』
『明日から僕も来ていい?』
『もちろん!じゃあ私から招待するね!』
Lucaの一人称は「僕」。リアルでは分からないけど。明日もまた遊べるのは素直に嬉しかった。『できる時になったらチャット送ってね』と言い、今日は終わった。
「ゲームで誰かと約束するの久しぶりだなぁ。楽しみ」
桃ちゃんはゲームやってないし、桃ちゃん以外に仲いい子はいないから"ネット"でも遊べる友達がいるのは嬉しい。これは明日、いやもう今日か、桃ちゃんに報告しなきゃ!
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