第7話
昨日のことを早く桃ちゃんに伝えたくて早めに学校に来た。早めにって言っても桃ちゃんはもう居たんだけどね。桃ちゃんを見つけて駆け寄り抱きつく。抱きついちゃうのは私のクセ。
「ももちゃん!おはよう!!あのね!!聞いて欲しいことがあるんだ!!」
「おはよう。話は聞くけど、とりあえず離れようか?」
やんわりと抱きついてた腕を外される。ちょっとむっとしたけどこれが桃ちゃんだから気にしない。
昨日あったことを全部話したら桃ちゃんは驚いてた。「はぁ?」なんて言いながら。
「あの鈴が?フレンド申請して?今日も遊ぶ?いや、それはどうでもいいのよ。相手は男の人って大丈夫なの?」
詳しくは知らないけど桃ちゃんは私と出会う前、つまり中学生の時にネット関連で何かあったらしい。あまり思い出したくないみたいだから私からは何も聞かないけど。
「んー、だいじょーぶ!個人情報は何も言ってないし!これからは分からないけど、何かあったらすぐ言うね!」
「ほんとにそうして、(もう誰かがあんな風になるのは嫌なの…)」
何か桃ちゃんが呟いた気がするけど小さくて聞き取れなかった。
私はネットの人と関係を持つことはあまりよく分かってない。個人情報を教えたらだめなことは知ってたけどネットの怖さとかもよく分からないから、桃ちゃんがどうしてそんなに"ネット"を怖がるのか私は知りたい。
「でもね、桃ちゃん。私の勘でしかないけどるかくんは大丈夫な気がする」
えへへって笑えば桃ちゃんは複雑そうに笑ってくれた。桃ちゃんには心配はかけたくないから今日の夜のこともちゃんと話そうと思う。
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