7日目

第31話

本当はすぐにでも会いに行きたいけど、僕は彼女の居場所が分からない。だからまずは彼女の居場所を知っていそうな人をあたることにした。



と言っても僕と彼女が過ごしたあの病院しか手掛かりはない。数日一緒に過ごした彼女がまだ生きてるのか、もう居ないのか僕には分からないからまずはそれを確かめに行く。



数年前に退院してから一度も訪れてない場所。あの時の看護師さんが居ればいいが、数年も経ってるからいない可能性の方が高いだろう。



いきなり聞くのは怪しいと思われそうだからどうやって聞こうか悩んでいると僕の名前が聞こえた。顔を上げるとあの時僕の担当だった看護師さんがいた。



「久しぶりねぇ、元気だった?」



「はい。あの時はお世話になりました」



「いいのよ。それで今日は?もしかして再発したの?!」



「あ、いえ。少し聞きたいことがあって、」



「聞きたいこと?わかる範囲でなら」



「ありがとうございます。数年前僕と一緒に過ごしていた詩という女の子について聞きたいのですが、彼女が今どこにいるか知っていますか?」



僕の言葉に看護師さんの顔が変わった気がした。空気が少しだけピリッとした。

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