第23話
彼女とは仲良くなり入院生活が楽しくなった。晴れの日は外で遊んだ。泥だらけになって帰ってきたら看護師さんに怒られたりして楽しかった。
雨の日は2人で歌を歌った。楽しい歌から少し哀しい歌。歌うレパートリーが少なくなってきたから2人で作ってみたりもした。
彼女は天気に体調を崩されやすいから負担にならない程度に歌った。彼女がここに来てから毎日が楽しくなった。
僕は浮かれてたんだ。彼女と過ごす毎日が楽しすぎて彼女に無理をさせてしまった。
雨なんて知らないような快晴が続いて歌うことが少なくなった。体調を崩さないように注意して外に遊びに出かけて泥だらけになって帰ってくる毎日。
快晴続きで"明日は何して遊ぶ?"と相談し合ってたらいつもの時間に看護師さんが来た。僕たちの会話を聞いていたのか、
「あら、明日からは数日間雨が降るって天気予報士さんが言ってたよ」
と教えてくれた。
それを聞いた瞬間、僕は"歌が歌える"と思った。最近は歌ってなかったから明日からが楽しみになった。雨の日しか歌わない僕たちは周りから見たら少し変だったと思う。
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