我儘
第12話
いつものように凪を送り出す。今日は月に1回の日だから部屋には俺1人。
今月は泊まって帰ってくると言っていたから帰ってくるのは明日だろう。そう思ってソファで本を読んでいた。
集中してたらドアが開く音がして、目をやるとそこには凪が立っていた。帰ってくるのは明日だと思ってたから少し驚いたけど、いつものように"おかえり"と声をかける。
凪は、俺が"おかえり"と言うといつも笑って"ただいま"と言ってくれる。だけど今日は違った。
泣いてたんだ。ぽろぽろと大きな瞳から綺麗な雫を落としながら。
その場に崩れ落ちそうになる凪を急いで受け止める。声をかけても何も応えてくれない。
「ねぇ、凪…どうしたの、?」
僕の問いに応えないまま、涙を流しながら苦しそうに呟くんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます