第4話

俺が3人と仲間じゃないと判断した彼女は少し安心したようだった。それを見て俺は彼女に微笑む。




男Aが正面から殴りかかってくる。左右から男Bと男Cも殴りかかってくる。こいつら馬鹿なのか?一斉に俺に向かって殴りかかってきたらどうなるか分かってるのだろうか。




ひょいっと後ろに避けるとまぁ見事に3人で殴りあったよね。こいつら見た目から馬鹿そうだからこうなることも予想出来なかったのだろう。仲間に殴られた3人は言い争いを始めた。やっぱり馬鹿だなこいつら、そんなことをするより他にすることあるだろ。




3人を横目に彼女の手を取って走り出す。彼女は困惑してたけど俺に手を引かれるまま夜の街を走り抜ける。あの場所を去るとき後ろを見たが、まだ言い争いをしていて俺たちがいなくなったことに気づいてない様だっだ。




これだけ距離を離せば大丈夫だろう。彼女の手を離して振り返る。




「大丈夫?困ってた様だったから咄嗟に動いちゃったんだけど…」




俺の問いに息を整えながら言う彼女。




「大丈夫です…むしろ助かりました、助けて下さりありがとうございました!」




「ん。大丈夫ならよかった。女の子が1人でこんな時間に外に居たらだめだよ。危ないから」




俺の咄嗟の行動が迷惑ではなかったみたいで安心した。

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