第2話
どのくらいあの場所から離れただろうか。比較的家は金持ちな方だから金はある。手持ちの金でできるだけあの場所から離れる。
あそこは"監獄"だ。羽はあるのに自由に空を飛べない鳥。鳥籠の中で一生過ごす鳥。息が詰まる。
夜の街を歩く。誰もが寝静まった夜。追っては来てないだろうからゆっくり歩く。普段こんな時間に外に出ることはないから全てが新鮮だ。
俺が住んでいた街よりだいぶ遠くに来たみたいだ。俺の逃避行も頑張って1年くらいか、もしかしたらそれ以下かもしれない。限られた時間でやりたいことをやりきる。そのために俺は抜け出した。
朝になれば俺が居ないことに気づくだろう。それでもいい。今は、今だけは自由でいたい。そんな思いを抱えながらこれからどうしようか悩む。金ならある。親の金だけど、この逃避行が終われば自分のものだ。好きに使わせてもらう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます