第28話





「……。」



「……。」




至近距離で重なる視線。




「莉茉。」




そっと、額に口付ける。




―――その目蓋に。



―――その頬に。




その細くて白い首筋にと口付けを落としていった。




「……っ、ん…。」




それだけで、ぴくりと跳ねる莉茉の華奢な身体。




「…莉茉…」




何度も愛おしい女の名前を呼んで、その首筋に所有物の証の赤い花を散らしていく。





それだけで、少しだけ満たされる心。





…だけど…

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