第10話
「…そうか。」
暁の手が私の背中を撫でる。
それだけで、ぴくりと跳ねる私の身体。
「っ、」
恥ずかしさに、目の前の暁の胸に顔を埋めた。
「莉茉。」
「……ん?」
暁の腕によって、強く引き寄せられる。
「……俺もお前が欲しい。」
「っ、」
ーーー頭に。
ーーー剥き出しの肩に。
暁によって口付けられていった。
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