P.46

合格者の番号が張り出された紙の掲示板の前に立ち、拳にギュッと力を入れる。


心臓がバックンバックンうるさく拍動する。


隣にいる美波に聞こえてしまうんじゃないかってほど。



そう思って隣に目を向ければ、顔の近くで手を組み、目をギュッと瞑ってお祈りするような格好をしている美波。


自分の合格発表じゃないのに、自分のことのように緊張して、自分のことのように願ってくれる美波。


そんな彼女の姿を見たら、フッと小さく笑えてきて、自然に方の力が抜けた。



「美波」


そう名前を呼べば、ギュッと瞑ってた瞼を開けてパッと俺に顔を向けて、キョトンとした顔をする。



「手、貸して?」


そう言って、手を差し出せば、


「うん」


そうふわりと笑って、手を出してくれた。


その小さな手をギュッと握る。




ドキドキしながら、ずらりと並ぶ数字に目を向ける。



自分の数字がありそうな辺りを見つけ、上から順に視線を降ろしていく。



「あ、」

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