P.37

模試の結果は、見事‘B判定'。



まぁ、ギリギリだったけど、‘B判定'には違いない。





土曜日――



早く見せたい衝動にかられるけれど、なんとか押えて、ポーカーフェイスする俺。



なんか自分から言うのは、テストで100点とった時の小学生みたいでカッコ悪いと思ったから。



だけど、美波が言ってくれるのを待っている俺は、やっぱりガキかもしれない。



なかなか言い出さない美波に、もう我慢できなくなってきている。




「あ、咲也くん…模試どうだった?」



ちょっと聞きづらそうに言う美波。



「ん?あー、‘B判定'だけど?」



やっと聞いてもらえて、叫びたい衝動にかられるほど嬉しかったけど、必死に抑えてなんてことないようにしれっと答えた。



そして、ちゃっかり持ってきている模試の結果を、必死に余裕ぶりながら見せる。



「え、嘘、すごーい!!ホントだ」


「だから言ったでしょ?俺はやる時はやる男だって」


「あはは、そうだね。でも、本当にすごいね」


ニッと笑って得意気に言う俺に、美波は笑ないながらも喜んでくれた。



「約束、覚えてる?」


「あ、うん。ちゃんと覚えてるよ。お願いって何?」


「んー、じゃぁ……

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