P.3

「はいはい、静かにしろー。えー、こちらは今日から土曜補講のサブティーチャーとしてボランティアで来てくれる大学生の方々だ。じゃあ、簡単に自己紹介でも」


「あ、はい。えっと、私はこの近くにあるT大学3年の七瀬美波(ナナセミナミ)といいます。えっと、ちゃんと教えられるのか不安で、ちょっと緊張してるんですけど、気軽に声かけて下さい。よろしくお願いします」



そう言って、ペコリと頭を下げたのは、明るすぎない茶色く染めた髪をハーフアップにした女。


童顔だからか、大学生というけれど、もっと幼く見える。



容姿は、これといって可愛いというわけでもないし、スタイルがいいわけでもない。


強いていえば、とりあえずちっちゃい。


細いのは細いけど、細いというよりもちっちゃいのが印象的。


150㎝くらいか…?



サブティーチャーだという大学生は2人。


男女1人ずつらしい。



男の方もまぁまぁ。


カッコいいと言えばカッコいい部類に入るだろうけど、特にイケメンと言われるほどでもない。


だけど、‘年上’に惹かれるのか、女子は結構嬉しそうだ。

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