第六話
実戦でもするか」
...えっ!?
「それって死ぬんじゃないでしょうか」
「ここは天界だぜ。死ぬわけないだろ。痛みは感じるけどな」
死なないだけましと考えるか。
「刀を初めて持ったやつに打ち合えってわけではねぇ」
「つまり、どういうことですか」
「刀を持ったまま俺の攻撃を避けろってことだ。できるなら反撃してもいいがな」
「分かりました」
避けることを頑張るか。
「それじゃあ、俺は薙刀にするか。それと避けるには、相手との距離が大切だ」
と武器を片付けながら話す。
距離か...私が持っている刀は大体一メートルに対してアス様が持っている薙刀はおよそ二メートル五十センチくらいだな。刃長が大体五十センチだ。これは近づくべきか、遠く行くべきか。
「開始するぞー」
「わかりました」
大体十メートルくらい離れているな
「イスが来たら終了だ。よーいスタート」
という声と同時に攻めて薙ぎ払いをしてくる。
後ろに下がろうとするが間に合ず
「グブァ」
という声をあげながら転がっていく
痛いという感情が心を埋め尽くしていくが理性で押さえつけ立ち上がる。
「ほう、立ち上がるか」
と言い、同じ攻撃をしてくる。
今度は後ろに下がれたと思ったが横に穂があり、回避にミスったことを悟る。
「ガハッ」
痛い、呼吸が苦しい、が刀を杖にして立ち上がる。敵がきた。また薙ぎ払いだ。俺の体が勝手に後ろに動くがまた穂に当たるラインにいるので、強引に後ろに下がる。バランスを崩してコケることで避けることができたがコケてなかったらおそらく斬られていただろう。
なぜだ、当たらない位置に避けたはずだが。おそらく相手に原因があるだろう。どこだ。腕が足か他に可能性があるのはどこだ。
と立ち上がりながら考える。
なんか話しているが何か言っているがわからない。
薙ぎ払いがまた来る。と思ったら、消えた。後ろと思った時には遅かった。そして、なぜか意識が落ちていく。痛みが全身に広がっていく。
「やべ、ミスった」
という声を最後にそのまま意識が完全にシャットダウンした。
ーーーーー
目が覚醒したと同時に全身に痛みを感じる。私はベットに寝かされていたらしい。そして起き上がろうとするが痛みによって起き上がれずにいるとイス様がアス様を引っ張って連れてきた。
「すまなかった」
とアス様が言う。そしてイア様が
「ごめんね、私が本を取り合っていたばっかりに」
という。
「全然大丈夫ですよ。学べることはありましたし。それよりも魔法や魔術を使えるようになりたいんですが」
「いいよ。でも起き上がれなさそうだけど大丈夫?」
「問題ないです!!でも起き上がれないです...」
「そう、ならやりましょうか。寝転んだままで大丈夫よ。まず、魔力を扱えるようになりましょう。そのために体内にある魔力を認知が必要よ」
「なるほど」
「補足として魔力は肉体に流れるから魔力を使う技術はスキルにはないよ」
前、アマ様がそれっぽいことを話してた記憶があるなぁ。
でも剣術とかも肉体と密接な関わりがあるよな。
「戦闘系も肉体を使うと思うんですが、どういうことですかアス様」
と戦闘の神であるアス様に聞いてみる。
「俺はスキルについては知らん」
「それね、昔、アマに聞いたんだけど肉体がなく、魂の状態でできることがスキルになっているらしいわ。まぁ、私もよくわからなかったけど、あれはぼかしてたね」
魔法、魔術の神がそれでいいのか。
「だから、そういうものって覚えておきなさいもしくはアマに今度聞きに行きなさい」
「わかりました」
私は何か変な感じがする。辻褄が合わないような感じが。
「話を戻して、まず魔力を認知してもらうよ。体の内側に意識を向けて、そして、君が一番重要だと思うところに意識を向けて、その近くに渦巻いてる力があると思うよ」
うーん、見つからない。他の部位も見てみるか。...んー見当たらない。
「..力の渦が見当たりません」
「そんなことあるの?」
と言って私を凝視してくる。そして、理解したのか
「はいはい、なるほどねぇー。おそらくアマが原因ね」
と言ってきた。
アマ様が原因か、おそらくこの体が原因かな。
「多分あなたもわかってると思うけど、原因はその体ね。本当だったら、力の渦が存在するはずなんだけど、あなたの魔力は循環してるね。あと、周囲の魔力を吸収しているね。まぁ、魔法が使えなくなるわけではないよ」
それなら大丈夫そうだ。
「分かりました」
「それなら魔法を使いましょうか。魔力を操作して体外に出してもらうけど体の中で循環してる分難易度が高くなるから気をつけて」
「はい」
体の中を循環ってどんな感じだ?
......血液みたいな感じだ。でも細部にまでは行き渡ってないな。
循環している魔力の少しを体外に出そうとするが魔力が常に動いているので難しい。
ーーー
三分後ぐらいに体外に出せるようになった。魔力は半透明の丸い形をしている。
「あっまたミスった」
今は体外に出した魔力を指先から離れるようにしたいと思っているがこれがうまくいかない。
「苦戦しているね。魔力を体から離したいなら魔力操作の技術をもっとあげたらいいよ」
「分かりました。ありがとうございます」
それじゃあ体内で好きなように魔力を操れるようになるか。
ーーーーー
あれから何ヶ月経ったのだろう。体内で自由自在に魔力を操れるようになった。途中、循環している方向の反対側に操作するのは大変骨が折れた。そんな時はイス様に聞いたりしてできるようになったけど最終的には一人でできるようにならないとなー。
体内で自由に操れるようになったし、体から離れた状態で操れるようになるか。
というわけで早速、魔力を操って指先に出す。そして、指先から離そうとするが霧散する。
「あぁ、なるほど操作性がめっちゃ悪くなるのか」
前はわからなかったが今回はわかった。つまり、魔力操作の技術が上がったらわかることが増えるのか。まだ、根拠が少ないけど。
また、魔力を体から離そうとする。さっきよりも集中をする。今度はさっきよりも長く維持ができた。魔力を中心に抑えるようにしたら長く維持出来そうだ。
さぁ、どんぐらい時間がかかることやら...
⭐︎ーーーーー
戦闘描写難しい...
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