第4話



 自然と会話が途切れた。


 手に持っている本に視線を戻すも、なかなか集中できない。


「……先輩、何見てるんですか?」


「ん? 花ちゃん見てる」


「あの……そんなに見られると本読めないです……」


 じぃっと茅野先輩が私を見てくるから、仕方なく本を読むのを諦めた。


「あれ、いいの?」


「先輩がずっと見てくるので集中できません」


「気にしなくていいのに」


「さすがに気になります!」


「ごめんごめん」と謝っているけど、絶対悪いと思っていない……。


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