第44話 岩場のダイヤモンド狩り
「そろそろ討伐の依頼でも受けようかな?」
街の散策を終えた四人は冒険者ギルドで、どの依頼を受けようか相談していた。
「こんなのはどうでしょう?」
「ダイヤモンドニア?」
エドモントニアみたいな名前だな。
⦅ダイヤモンドニアとは、背中の甲に大量の金剛石棘が生えた魔物です⦆
なんだか硬そうな魔物だな。背中のダイヤって売れるの?
⦅肯定、通常のダイヤモンドよりも1.5倍の価値で買い取りされています⦆
え?!めっちゃお金になるじゃん!
「いいね、これを受けよう」
受ける依頼を決め、ダイヤモンドニアが出没する岩場に出発する。
「いた!アレかな?」
アデル指した先に輝く大きな棘で覆われた、四足歩行の大型魔物がいた。
⦅ステータスを開示します。こちらをご覧下さい⦆
名前:【ダイヤモンドニア】
分類:曲龍類・ノドサウルス科
特徴:全長14m・体重8t
備考:鎧龍魔物、エドモントニアの突然変異種。
岩場や火山で特殊な鉱石の成分を含んだ
植物や果実を食べ続けた結果、少しずつ
変化を遂げたものと研究で発表された。
背中に生えているスパイクの様なダイヤは
通常の物より密度が高く輝きも異なる為、
高値で取引されている。
突然変異と戦うのもこれで三度目か、最初に戦ったブリザードサウルスより強くないといいけど。
⦅状況を開始、全力でサポート致します⦆
「いくぞ!」
「「「了解!!!」」」
「妖精将一刀流剣術【風の戯れ】!!」
リーチェの斬撃が直撃するが、ビクともしなかった。
「あの鎧の様な背中、めっちゃ硬い」
「私が行きます、魔王二刀流【硬焼蕎麦】!!」
まんまじゃねーか!
「リィラ様に続きます、【君主の威光】!!」
リィラとナターシャの連携攻撃を喰らうも、背中の甲は傷一つつかなかった。
「これならどうだ!!」
今度はアデルの重槍による突貫を受けるが、少しめり込むだけで大したダメージにならなかった。
ねぇアイ、アイツに弱点とか無いの?
⦅腹部が弱点ではございますが、背中の重さを利用して守っていますので届かないかと⦆
なら思いっきりひっくり返せばいい!
「ボクがヤツを吹き飛ばすから、みんなはその隙をお願い」
「わかった!」 「お任せください」 「お願いします!」
三人の了解を得たリーチェはダイヤモンドニアの近くに、縮地で急接近する。
「妖精将一刀流剣術【風の逆鱗】!!!」
横薙ぎの一閃が斬撃の烈風生み出し、衝撃で吹き飛ばされて仰向けにされてしまう。
「魔王二刀流【三蘇羅亜面】!!!」
「【君主の凱旋】!!」
「食らえ!!」
仰向けにされたダイヤモンドニアの腹部に、三人の強烈な連携攻撃が炸裂し絶命する。
「よし!討伐成功!」
⦅状況終了、お疲れ様でした⦆
「よーし、今日は焼肉にしよう!」
なんとか討伐に成功し、討伐したダイヤモンドニアを荷車に積んで冒険者ギルドまで持ち帰る。
「依頼達成を記念して、かんぱーい!」
「「「かんぱーい!」」」
依頼達成報酬と、ダイヤモンドニアの買い取り金で大儲けした四人は豪勢な焼肉を食べまくっていた。
「ネギ塩タン美味しい!」
「この部位はなんていうの?」
「ギアラですね」
「ロースが焼けましたよ」
ん〜、美味い!コーラをお供に食べる焼肉は格別!!!
・・・前世じゃこうやって誰かと焼肉に行くことすら無かったな。いつもボクだけハブシにされてアイツら三人だけで...。
⦅リーチェ様、カルビも焼けてます⦆
ありがとう!そういえばこの牛肉って、普通のじゃないよね?
⦅この店が提供しているのはエレウシス農国産の【金毛牛】というブランド牛です⦆
あの国そんなのもあったの?!食べ損ねるところだった...。
⦅あの時のリーチェ様は【金色小麦】で作られた食べ物に夢中でしたからね⦆
「ハラミも焼けましたよ」
「ありがとうリィラ、そういえばリーゼロッテ公爵様は?」
「・・・まだ【元老院】の所だと思います」
「どんなお話ししてんだろー?」
-錬金術学院都市エンデュミオン・賢者の塔-
一方リーゼはというと、まだ元老院の会議に参加していた。
「成る程、【
「ご理解頂き誠に恐縮です」
「だがその娘とは、是非直接会ってみたいと思う」
「ブライアン元老長?!」
「鎮まりなさい、元老長閣下の言だ」
「・・・理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「なに、ただの興味本位さ...それと人となりを調べるのもある。
婚姻とは利害関係だけで気軽に結んで良いものでは無いからな」
(自分の子供や孫達に政略結婚していたゴリラがよく言う...)
ブライアンの言葉に苛つきを覚えるが、我慢して堪える。
「いつお会いになられますか?」
「明後日から三日以内のどれかで予定を空けて欲しい」
「かしこまりました」
ブライアンの要求に応え終わっているとき、一人のメンバーが挙手して話しかける。
「話が変わってしまって申し訳ないが、良いだろうか?」
「どうぞ」
「【バレル・ガーンディーヴァ】の研究開発の進捗はどうなっている?」
(この髭爺に至っては、本当に兵器開発のことで頭がいっぱいだな)
「現在、勇者の使っていた熱線魔法【ガーンディーヴァ】の解析が終わった段階です」
「では後は開発に取り掛かるだけか?」
「再現が難しくはありますが、研究開発チーム総出で制作に取り組んでいます」
「うむ、期待して待つとしよう。ミッツェガルド王国との戦争になれば必ず役に立つはずだ」
「かしこまりました、全て滞りなく進めます」
【元老院】全てのメンバーに対する質疑応答が終わると、小さくため息を吐く。
(ホント、この爺共の相手は疲れる...)
⦅報告、ステータスを更新します。
お読み頂き、ありがとうございます⦆
名前:リーチェ
年齢:15歳
性別:女性
前世の名:
職業:冒険者
服装:春夏秋冬のコーデ
称号:【妖精騎士】
冒険者階位:アルティメットクラス
武器:【妖刀村雨】
加護:【アイとの交信】
【天照大神の寵愛】
【妖精騎士の証・風纏い】
名前:ナターシャ
年齢:22歳
性別:女性
職業:冒険者・暗殺者・【勇者教】の聖女
服装:聖女の修道服
資格:錬金術師一級・冒険調理師一級
称号:【導きの聖女】
隠れ称号:【麗しき爆乳聖女】
冒険者階位:アルティメットクラス
武器:【アダマスの大鎌】
名前:アデル
年齢:18歳
性別:女性
職業:冒険者・ビーストテイマー
服装:真夏のヘソ出しコーデ
称号:【最高に煌めく超新星】
隠れ称号:【セクシーな巨乳アイドル】
冒険者開位:ノーマルクラス
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