第2話
我ながら予想のついていたソレに眩暈がしそうだった。
強張った声ながらもしっかりとした意思が静寂を壊す。
クラスメイトは所在なさげに目を逸らしていたが、あたしはクラスメイトがそっぽを向いているのをいいことにヒクリと口元を引き攣らせた。別に自惚れていたわけじゃない。声をかけられ、人目を避けたところまで連れて来られた時点でだいたいの想像はつく。
それにだ。
告白されるのは何も初めてのことではなかったからだ。
幾度となく告白されれば気づいてしまう。余程の鈍感じゃなければ呼び出された時点でピンとはくるだろう。
そもそも学校という限定された場で想いを告げるとなると、その方法やパターンは限られてくる。
メールやラインといった手段もあるが、そういうやり取りを得るにはそれなりの関係を築く必要があるからだ。
彼のようにほとんど喋ったことがない相手からは、圧倒的に呼び出されることのほうが多かった。
もう一度言うが、自惚れているわけではない。
だけど自分の顔がそれなりにモテることは知っていた。
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