第12話

穂波ちゃんがクリクリの目を大きくさせて言う。


ぶっちゃけバカみたいに明るくて年下なのに、ブラックのアイライナーに縁取られた目元はどこか挑発的で色っぽく。ユニホームの上からでも分かるほどの膨らみだって立派だし、タイトなスキニーパンツを穿きこなす足は細くて長い。


若宮の好みそうな体型だなぁ――…なんて、視点はすっかりオジサンだ。


あたしも一年前まではしっかり女子高生してたのに。




「穂波ちゃん、少し声大きいかも。外に漏れちゃう」


「あー…っと、すみません!」




穂波ちゃんはハッと手のひらで口を押さえるも、特定の客に対する興味が逸れることはなかった。


ヒソヒソとトーンを落として喋りかけてくる。

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