第4話

 私は人間が嫌いだ。

 みんな何考えてるか分からないが、どうせ私のことを否定的に思っているのだろう。

 通り過ぎる人が私から目線をそらした。

 多分、目があったことを不快におもって、そうしたんだろう。


 そう、みんな気づいただろうか。

 今の私はことさらネガティブだ。


 幼馴染の蒼が何事か話しかけてきたが、内容が頭に入ってこなくて無視してしまった。

 それでも、蒼は話しかけてきた。


「うめ、ねえ、うめ!」

「……なに?」

「うめのこと、大好きだよ」

「は?」

「だからさ……そんな顔、しないで」

「なにが」

「苦しそうな顔、しないで」

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