第27話

「……そういう訳ではない


だが、 勇者 とは、お主とは、わしを殺す存在なのであろう?


その役目、果たさんで良いのか?」




幼女は真っ直ぐに 勇者 の瞳を見て問いかける




「……別に良いんじゃね?


こっちも自衛の為にやってるだけだ


幼女がこっちに戦争仕掛けてこなきゃ、こっちもテメェを殺す理由がねぇ


……んじゃな」




片手を上げて、彼は直ぐに居なくなった


幼女は1人になってしまった城で呟いた




「………ありがとう……」




その呟きは誰の耳にも届かず、空に消えた

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