紅白まんじゅう
昔から和菓子が好きな子どもだった。
というか生クリームがあまり好きではなかったのもあり、誕生日はケーキより、祖母が買ってきてくれる喜月堂の最中を楽しみにしていた。
(この喜月堂の最中、"あんこを挟んで閉じる"という最中の概念をぶっ壊すあんこの量なので、ぜひあんこ好きにはオススメしたい。)
さてそんな幼少期、私が通う小学校が百何周年かを迎え、全校生徒に紅白まんじゅうが配られた。今思うとなんて景気が良いんでしょう。
当時初めてお目にかかる、このめでたいピンクと白のおまんじゅう。味はいわゆる普通の薯蕷(じょうよ)まんじゅうなのだが、やはり特別感か、とびきり美味しく感じたものだ。
そして何より、大きかった気がする。大きかった分、生地は分厚め。外がぺったり、中はふかふか。生地フェチの私としてはそのボリューム感と食感、ほのかな甘みが、どストライクだった。
数十年経っても時々思う。
紅白まんじゅうが食べたい。
けれど紅白まんじゅうって自分で買うのはちょっと違う。なんかこう、やはり、みんなでお祝い的な感じで、貰いたい。
でもこのご時世、なかなか周年記念でまんじゅうを選ぶ企業、団体はなかなか無いかもしれない。(あんこ苦手な方もいらっしゃるしね。)
そう思うと、あの時もらった紅白まんじゅうの尊さが、さらに心に沁みるなあ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます