第27話
久しぶりにギルドでシャワーを浴びてから着替えて、ようやくすっきりすることができた。
「ユウさん!カッコいいですよ?」
「そうか?」
下の毛まで白くなっていたのだ、全ての毛が白くなってしまった。
「似合いますね!これでおじいちゃんになっても大丈夫?」
「あはは!なんで疑問系なんだよ!」
ジジイになっても真っ白になってたかはわからんだろう。
「それより60階層までいったんなら前代未聞よ?報告はしなくていいの?」
「あぁ、多分他のやつにはいけないからな」
あんな過酷な道を通れるのは俺くらいだろ?
「ダナはどうした?」
「一旦アメリカに帰るってさ!」
「そうか、なら自由だな!」
「またすぐ戻ってくるって言ってたけどね」
「まじかぁ。まぁいいけどな」
それより大災害が起きないことを祈るしかないか。
いまは焼き鳥屋に食べに来ている。
「美味いな!生一つ!」
「あいよ!」
「あ!わたしも!レモンサワー!」
「私はハイボールね!」
「あいよ!」
とこうやってエルフやドワーフとこの世界で暮らせればいいのにな。
「そうだ、お土産は?」
「そんなものないぞ?ドラゴンの皮でもいるか?」
「いーらーなーいー!」
4人はいつでも元気だなぁ。
今日は早めに切り上げて、久しぶりに家に帰って来た。
冷蔵庫からビールを取ってソファーに座りテレビをつける。
何気ないことだがありがたいことだな。
テレビを見てるとA級の冒険者達がテレビで議論しているが、何が楽しいのかわからないと画面を変えようとしたら、
「相葉がいまNo.1なんだよ!」
俺の名前が出て来た。ミツルだったか?やめろ!
「そうか?俺らは51階層を突破したんだ!俺らが1番に決まってるだろ」
「そうかな?あいつはもう先に行ってるかもしれないな」
やめてくれないかな?そういうの、俺のいないとこでやるのも話すのも、ほら俺の顔が出て来たじゃねーかよ!
「『炎龍』のミツルさんの言ってるのは大災害を止めた、あの相葉さんですか?」
MCが口を挟むと、
「そうだよ、あいつはすげぇ、あれだけの大群を抑えたんだしな!」
「だから俺ら『青の翼』が一番先に行ってるって言ってんだろ!」
「オークションでホワイトドラゴンを出した時点でもう行ってるんだよ」
出すんじゃなかったなぁ。
「くっ!それは!公式では50階層までだ!」
とここでCMになったのでテレビを消す。
あのミツルってのはちゃんとあのあと出て来た天使のことを言ってない。
まぁ、言えないだろうな。
それにしてもNo.なんか関係ないだろ。
そんなもんクソの役にもたたねぇじゃねぇか。
そう言えばジブリールにアズラーなんとかと、あと2人いるんだよな。
いつ出てくんだよ。
「呼んだ?」
「おわっ!」
いきなりソファーに座っている黒い服の大男、角があるから、
「俺はイスラーフィール、音楽を司ってる。まぁイスラでいいよ!」
長い銀髪に大柄な体でソファーにどかっと座っている。
「お、おぉ、イスラね、ってどこから入って来たんだよ!」
「細かいことは気にしない!んでなんか食いもんないの?」
「…ったく、お前らは勝手だなぁ」
キッチンに行って冷凍のピザを焼く、
「飲むのか?」
「おう!くれよ!」
っとに、6本缶とツマミにサラミを持っていくと、
「ほれ、カンパーイ」
「乾杯」
「ンックンックンック!だぁー、うめぇな!」
「あはは、お前みたいな天使もいるんだな!」
「ん?まぁ、天使も色々だが、ジブリールが認めたんなら俺らも別にいいかなーってな!」
「は?認めた?」
何を認めたんだ?
「あはは、あいつは神の言葉以外は口下手だからな!貰っただろ?神の力を」
「あ、あぁ、貰った…のか?」
「そりゃ、宝箱に入れて置いて行ったんだよ!」
「そうなのか」
「おっ!もう一本もらうぜ!」
と手を伸ばしビールを開けると美味そうに飲む。
「で?なんででてきたんだ?」
「そりゃ、美味いもの食うためだ!こっちのは美味いだろ?」
「そのためだけかよ!」
「あはは、まぁ、神の力を手に入れたやつがどんなのかも知りたかったしな!」
『神力』のことだよな。
「神の力ってそれほどなのか?」
「簡単に使うなよ?天変地異が起きるぞ?」
「おい!そんなのいらねぇよ!」
「例えだ例え!その力の向く方向で運命は決まるんだからな」
そんな力要らなかったのに!
「ピザはまだか?」
「まってろ、てかサラミもあるだろう?」
「もう食った!」
「ったく」
ピザをオーブンから出して持って行く。
「おっし!食うぜ!」
と両手に持ってピザを食べる。ワンパクかよ!
「そうだ、じゃあ大災害は無くなったのか?」
「ング、なくなんねーよ!あれは俺らが起こした
「
「ングング、
「はぁ、天使の次は魔人か」
「ング、ングングング」
口いっぱいにして何か喋っている。
「食ってから話せよ」
「ンック、魔人っても魔王の手下な?本当の悪魔は別にいるぞ?」
「魔王って…ファンタジーすぎるだろ」
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