第6話

 とりあえず家に帰ってきたので家でできる生活魔法からやるか!

「『ライト』グァッ」

 目、目がぁ、目がぁ、

 ふらつき膝を机にぶつけソファーに倒れる。


「ふぅ、危うく失明するとこだったな」

 次は回復魔法だな。

「『ヒール』」

 …どこも悪くないからわからんな。かと言ってリスカとかしたくないし。

 あ、膝をぶつけたところが痛くないかな?

 後はダンジョンで試すか!


 『魔法』が使えることは分かった。

 ステータスにも大魔導士が載っている。

 まぁ普通は◯◯魔法とかだから、『魔法』だけなのはSランクなんだろうな。

 そして『ビルダー』はチートだったんだな。


 次の日は朝からダンジョンに来ている。

 黒いレザーアーマーを着て下はジャージのままだが。

 カードを通して入り、20階層のモノリスの前に来た。

 

 さて、21階層はどんなところかな?と普通の迷路のような感じだなぁ。

「まぁ、いいか!『ファイアーボール』」

火の玉が飛んで行き壁に当たって消失した!!

「よし!これで魔法が使えるぞ!」

 21階層は吸血蝙蝠!おあつらえ向きなので、

「『ファイアーストーム』」

 ボトボトと落ちて来るが、トドメはさせてなくプスプスとトドメを刺して行く。

魔石だけ取ってあとは牙なので要らない。


 22階層はホブゴブリンだ。

 身長は俺くらいだから180はないくらいかな?

 『神速』を使ってみると周りのスピードが遅く感じる。そのまま斬って捨てると魔石と腰蓑がドロップするので腰蓑はいらないから捨ててしまう。

 また神眼が壁に何かあると言っている。

 ツルハシで掘るとまたミスリル鉱石が発掘された。

 魔法も使いながらホブゴブリンを倒しつつミスリル鉱石も発掘する。やることが多いがまだ余裕があるのでここでレベル上げをして行こう!


 22階層でレベルを上げている俺は、

 ステータス、


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

相葉 優アイバ ユウ 33歳

 ベースレベル30


 ビルダーLv25

 剣士 Lv30

 錬金術師Lv3

 大魔導士Lv6


 スキル

 S構築、S分解、A剣術、S神眼、S錬金、B精鋭、B集中、C美技、B修得、S神速、S魔法、A作成、A異世界言語


 ユニーク

 インベントリ

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

 とレベルが30に上がったので下に潜ることにした。


 23階層、ゲイルベアだ。

 爪や牙の攻撃に加えて風も使って来る。

 爪で攻撃する際に立ち上がるのでその隙に首を刎ねる。ドロップは毛皮と肉、魔石だ。

 

 24階層、クラウン。

 道化師の格好をした骸骨だが、鎌を使い攻撃して来る。『神速』を使い背後から攻撃して倒せたが、なかなか手強い。クラウンダガーと魔石をドロップするがこれ以上は少し危険だと感じ、戻ってモノリスから外に出る。


 カードを通してゲートから出ると、三人娘の二人がいたので声をかける。

「何してんだ?」

「あ!ユウ!」

「ユウさん!この人たちがしつこいんです」

 見ると柄の悪そうな男達四人組が俺を睨んでいる。

「悪いがこの子達は俺の連れだ」

「あ?今出て来たばかりのやつが何言ってんだ!」

「そんなおっさんより俺たちの方が強いって!な?一緒にダンジョン行こうぜ?」

「やだよー!」

「すいませんが他の方を誘ってください」

 変なのに絡まれるなぁ。

「はぁ、通報されたくなければやめとけよ?」

「は?なんで通報なんだ?」

「無理な勧誘は通報の対象だ!」

「お前覚えとけよ?」

「あーぁ、つまんねぇの!」

「てかケンカもろくに出来ねぇのかよ!」

 言いたい放題だが大人しく外に出て行った。


「ありがとうございました」

「べーだ!あんな奴らやっつければ良かったのに!」

「俺が手を出したらそれこそ警察沙汰だよ?んで叶はどうしたの?」

「今日は外せない用事らしいから二人なんです」

「そうなのか、二人で平気か?」

「あ!ユウが一緒にきてよ!」

「コラ!今出て来たばかりでしょ?」

 杏にクリスが怒るが、

「まぁ、いいぞ?ポーターとしてでいいか?」

「やった!」

「いいんですか?」

 二人は喜んでくれたので良かった。


「何階層にいくんだ?」

「出来れば20階層まで行きたいんですけど」

「リベンジか?」

「そうですね」

「ユウのハンマー捌きみせてよ!」

「あぁ、いいぞ?」

「やった!」

「すいません」

 と言うことで10階層から行くことになった。


「『ファイアーボール』」

「いくよ!『スラッシュ』」

 二人とも難なく20階層までこれたな。

 俺はほんとうにポーターだな。

「えへへ!見てた?」

「おう!凄いな!」

「ユウさんは何階層まで行ってるんですか?」

「ん?今日は24階層まで行ったよ」

「へぇ!凄いなぁ」

「二人もいけるよ」

 二人ともちゃんとしてるしな。

「じゃあ、先に進もうか!」

「はい!」


「ふぅ、ようやくこれたね!」

「だね!後はこのオーガを倒せばいいだけだし!」

「まぁ、気をつけていこうか!」

「「はい」」

 と中に入ると、

「おいおいまたかよ!?」

「え!なんで二体も?」

「イレギュラー!?」

 神速を使ってハンマーで赤鬼の膝を砕くと、黒鬼の方を見る。

 こちらを見ているのであっちは俺だな!

「杏にクリス!こっちの赤鬼を頼むな!」

「「はい」」


 俺は神速を使って膝を砕こうとするが棍棒で防がれる。と棍棒を使って潰そうとするので神速で離れると、追って来て壁にぶつかる。

 避けられたが、『神速』を野生の勘かな?

 でも追ってきてるな!

「『ファイアーウォール』」

 炎の壁を作るとそれを突っ切ってハンマーで攻撃すると金棒でガードされるが力は俺の方がスピードの乗ってる分あがっている。

“ガィン!!”

「おらぁぁ!」

そのままひざを砕き、回って顎を狙う。

『ウガァァァァ』

“ゴキンッ”

 と俺のハンマーの方が早かったので黒鬼は消滅した。

「よしっ!」

「やったー!」

「すごいですね!」

 二人はとっくに赤鬼を倒していたようだ。

「凄い早かった!!」

「それに魔法まで!?」

「あぁ、それは訳があるんだよな」

「スキルボールですね?」

「まぁそうだな」

 嘘は言ってないからな。


 ドロップは赤鬼からは金棒と魔石。

 黒鬼からは黒のパンツとブーツに魔石だった。

「それはユウさんが履いてください」

「うん!似合うと思う!」

「じゃー、コレはもらうね」

「黒鬼の魔石もですよ?」

「だね!」

「お、おぉ、分かった」

 宝箱は俺が罠を解除して、開けてあげると2本のダガーが入っていた。

「やった!わたしのだ!」

「そうですね!」

 杏は自分のダガーと交換している。

「じゃあ、そろそろ帰ろうか!」

「「はい」」

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