〖まとめ〗スキル【スキル】で最強になりました。 /sun-333333さま《1》
このページでは、各オプションごとの感想をまとめさせていただきます。すでに〝エピソード感想〟で述べた部分は、ここでは割愛いたします。
今回はオプションに従いまして、下記の項目に関する言及はいたしません。
【-】◇「まとめ読み」を希望する範囲:指定なし
【-】◇作中の見所や、特に力を入れたエピソード:指定なし
【-】◇「1話あたりの文字数」に対する感想:なし
【-】◇「専門用語の数、わかりやすさ」に対する感想:なし
【-】◇「構成」に対する改善案:なし
【-】◇「設定」に対する改善案:なし
それでは以下にて、各項目に基づいた感想を述べさせていただきます。
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◆オプション全体から抜粋:
【2】◇全体的な感想内容:良くない部分も含む (←良い部分、良くない部分どちらに偏ってしまってても構いません)
やはり面白い作品でしたね。〝第1話〟の神話風の雰囲気は早々に崩れてしまいましたが、タイトルの印象からもわかるとおり、ゴリゴリの古典ファンタジーではなく近年のラノベ系作品であることは伝わっております。そちらを期待していた読者に応えるためにも、この流れで正解であったように思われます。話のテンポも非常によかったです。いきなり最強になるのではなく、順を追っていたのも好印象でしたね。
【3】◇「文章の読みやすさ」に関する感想:あり
文章そのものは読みやすかったですね。変に回りくどい言い回しもなく、わかりやすい言葉を選ばれていたように感じます。それでいて【殺気と魔力、決して可視化できるはずのないその2つが赤と黒のとぐろを巻いていたからだ】のような尖った表現が、良いアクセントになっていたのではないでしょうか。好きですね、この部分。
【6】◇「文章」に対する改善案:あり【読みやすいかどうか、ブランクが大丈夫かどうか】
そうですね、私自身が「読み手」である場合は気にしないのですが、「基本的な小説の記法を守る」というのも、一つの改善ではないかと思われます。主に「会話文以外の文頭は一字下げる」「会話文の末尾には句点(。)を付けない」「文末以外で『!』や『?』を使用した際には、スペースを入れる」といったものですね。
あとは〝第2話〟でアクラが登場した際に、地の文が三人称から一人称に変化しています。その後も時おり〝テウスは〇〇した〟といった具合に、三人称に戻っていたりもします。さらには〝第7話〟で別の人物の一人称になる場面もありましたね。
こうしたものを嫌う読者は相当数おられますので、確固たるこだわりがない場合は、どちらかに統一するのがよろしいでしょう。どうしても混同させる場合にはエピソードごとに分けるか、「*」や「◆」などの記号で区切ると良いですね。
「小説のルールを守っていない作品は読まない」という読者はいても、「小説のルールを守っていない作品だから読むぞ」という読者は、おそらくいないと思われます。いたとしても変人だけですね。変人向けの作品ではなく、多くの読者に読んでもらう目的であれば、やはり基本のルールは守っておくのが無難であると言えますね。
【7】◇「ルビ、ふりがな」の数や箇所に対する感想:あり (←ルビやふりがなを付けていないのですが、つけていない状態でどうかをお聞きしたいです!)
第1話の〝虞子期〟が誤字であるという前提ですが、「ふりがな」が無い状態でも、非常に読みやすく仕上がっておりましたね。単語に関しても言いまわしに関しても、よく言葉を吟味されておられるように感じました。
【8】◇「主人公」に対する感想:良い部分のみ
主人公のテウスですが、良い主人公であると感じましたね。村人からの扱いがよろしくないこともあり、当初は捻くれた性格になっていないかと心配したのですが、非常に真っ直ぐでノリの良い性格に育ってくれておりました。両親が注いでくれた愛情と、孤児院での待遇のお陰もあるのかもしれませんね。10歳にしては落ち着きすぎであるような気もいたしますが、そこがテウスの個性なのかもしれません。
【9】◇「任意の登場人物」に関する感想:あり【スクティス】
アクラの方が先に登場しており、性格的にも目立ちすぎるせいか、スクティスは控えめな美少女といったイメージに落ち着きましたね。表現として妥当であるのかはわかりませんが、美少女アンドロイドかロボット少女といった印象です。
テウスに甘える様子は可愛いものの、同じ言葉を繰り返すあたりは少し「しつこい」とも感じてしまいましたね。この辺りは完全に好みでしょう。相手が美少女だろうとオッサンだろうと、同じ言葉を繰り返されるとイラッときてしまうものです。
能力が〝盾〟というわかりやすさもあり、実際の活躍も感じやすいですね。ただ、やはりアクラとの対比になってしまうのですが、彼女が派手な魔法を使える分、どうしても地味に映りがちです。しかしながら、地味だからこそ好きだという人もおりますので、これをスクティスの長所として生かすのもアリではないでしょうか。私も元気で活発なメインヒロインよりも、地味なサブヒロインを推すタイプです。
【10】◇「専門用語の数、わかりやすさ」に対する感想:あり
非常にわかりやすく、説明も丁寧でした。たとえば〝ギルド〟の話題が出た際には、この作品世界においてのギルドの説明が入りましたし、〝ランクカード〟の話が出てきた際には、すぐにカードの説明をしてくれました。
「こういうの見たことあるでしょ? 説明しなくても知ってるでしょ?」といった投げっぱなしではなく、「この作品では『こう』なんですよ」と、しっかりと説明をしてくれるのが良い点ですね。それでいて物語のテンポも良く、しっかりと伏線も組まれていたりなど、読み手への配慮がなされている作品であると感じました。
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>その他読んでて(良いものも悪きものも)思う所があればよろしくお願いします!
そうですね、全体的に面白い作品であるのは間違いないのですが、本作で最も描きたいものが「なに」であるのかが、少し不明な点ではありました。
当初は「世界観」であると感じていたのですが、物語の舞台は「テウスの部屋」のみに収まっております。もちろんテウスが10歳であり、孤児院暮らしであるために自由に行動できないという制限はあるものの、もう少し世界の様子を見たかったところではありますね。今後の展開に期待といったところでしょうか。
そして「最強」の部分なのですが、戦闘シーンは意外なほどにあっさりと終了してしまいます。「だからこそ最強なんだ」と言われればそれまでなのですが、たとえば〝始まりの森〟でのゴブリンのシーンなど、本当に「なんかよくわからないけど勝った。そしてレベル0.1から10000になった」といった具合ですからね。
ここはテウスが自身の能力をしっかりと理解していないという理由もあるかとは思われます。いわゆる「無自覚系」というやつですね。しかし、そのわりにはたびたび〝「最強すぎん?」〟と言っているんですよ。ここは変に無自覚を装わず、最強だと気づいているのならば最強らしく振舞うのが良いのではないかと感じますね。
あとは「キャラ」の部分ですが、これは視点がたびたび変化してしまうのが問題ではありますね。テウスから見たアクラやスクティスの印象を描いてくれれば良いのですが、頻繁に視点が第三者である三人称に戻ってしまうために、そこで没入感がリセットされてしまう懸念があるんですよね。
おそらく、こういったタイプのラノベを好む読者は主人公と同化しながら読むタイプが多いであろうと思われます。つまりテウスが「可愛い」と言えば、そのキャラは可愛く見えるというわけです。実際にスクティスの容姿は〝盾を持った美少女〟としか表現されていませんでしたが、ちゃんと美少女としてイメージできましたからね。
キャラの魅力を描くには必ずしも一人称である必要はありませんが、極力ブレないことが重要であると思われます。コロコロと人称が変わるということは、言うなれば「複数の男がヒロインを眺め回している状態」です。物語に没入している読者であればあるほど、あまり良い気分にはならないでしょう。読者は時として、作者以上にキャラに入れ込んでくれているものです。キャラ名の誤字をなくすこともそうですが、かれらへの扱いは可能な限り丁寧に行なうのが望ましいですね。
魅力はたくさんある作品ですので一つに絞る必要はないのですが、やはり「読者に見せたいのはこれだ!」というものが一点あると良いですね。スキルか、キャラか、世界観か、ストーリーか。そのいずれでも良いのですが、まずは「わかりやすいもの」を一つ用意しておくのが得策であるのではないかと思われます。作品の「柱」が明確であれば、書き手としてもストーリーを展開しやすくなりますからね。
このような感じでしょうか。――とはいえ、これらのことは「問われたので答えた」というだけのことであり、私自身はあまり気にしていません。他の感想をご覧になられるとわかると思いますが、私は視点が変わろうが小説の記法を無視しようが「これが嫌だから読まない」とは言いませんからね。オプションで指定されていたので「一般的にはこう思われる可能性もありますよ」と述べただけにすぎません。
ですので、決して「悪い部分」にだけ囚われないようお願いいたしますね。それ以上に「良い部分」がたくさんありましたし、私はこの作品が大好きです。それだけは、改めて明言させていただきます。
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これで今回の感想は終了となります。素晴らしい物語を拝読させていただき、本当にありがとうございました。続きも楽しみにしておりますね。
ご質問やオプションの変更等があれば、コメントにてお知らせください。特に問題なければ、現状のオプションのまま続けさせていただきます。
そして最後となりますが、この感想をご覧の皆さまにも、ぜひ本作をお読みいただけますよう、心よりお願い申しあげます。
〖作品名〗:スキル【スキル】で最強になりました。
【作者】:sun-333333さま
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