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2024年12月10日 17:33 編集済
前頁に引き続き、熱の籠った感想をありがとうございます!名作だなんて恐れ多い……しかし、読者様のお声としてありがたく頂戴させていただこうと思います。いつか自分でも「名作である」と胸を張って言えるような物語にするべく、精進していく所存です。仰る通り、読者の皆様にはロレッタの目を通して作中世界を見て、知ってほしいと考え、彼女を世間知らずのお嬢様にしました。また、物語のメインキャラであるロレッタとリューズナードは、生まれた環境から能力、性格、口調に至るまで、あらゆる面で違っている対比構造となるよう意識しております。リューズナードとの違いや噛み合わなさも楽しんでいただければと思い、ロレッタは設定を薄めにしているのです。本作中では、ロレッタに極端なヘイトが向けられる鬱展開はありません。ロレッタが読者様と近い視点を持っていることから、つら過ぎて離脱されてしまう可能性が高かったのと、村の住人たちに攻撃的な意思は持たせないことにした、というのが理由です。後者については、差別(迫害)され続けた人々の思想を考えた時、必ずしも「仕返しをしてやりたい」というところへ行き着くものではないのではないか、と思った次第です。私はむしろ、「今さら謝罪も復讐も不要、とにかくもう自分の人生に関わってこないでほしい」といった拒絶する気持ちが強く残るのでは、と考えます。よって、魔法を使える人間への恐怖や憎しみはあれど、それをロレッタへの暴言や体罰のような形で顕現させることはしない、という結論に至りました。上記は私個人の思想ですが、ストーリーとしては、リューズナードと村人たちとの間に強固な絆ができているから、「彼が自分の結婚相手として選んだ人なら大丈夫だろう」というフィルターがかかった、といった流れになりますね。見方によっては、性善説やご都合主義が根本にあるように感じるかもしれませんが、私自身が納得した上でストーリーを組み立てるには、この形が良いと判断した次第です。ただ、前頁で触れた通り、この流れは読者様のリューズナードに対する好感が低いと、説得力が皆無になってしまいますので、重ねてですが慎重に検討したいと思います。ネイキスはロレッタに直接何かをされたわけではない(助けずに傍観していた点では悪いのかもしれませんが)ので、現時点で強い敵意を持たせてはおりません。今後の接し方次第ですね。ミランダを気に入っていただけて嬉しいです!彼女はずっと出づっぱりになるわけではないので、印象に残るよう分かりやすいキャラクター性を目指しました。嫌いな人物としてリューズナードの名前が挙がってしまうのは、恋愛要素も強い本作において致命的な欠陥ですね……。特に、理由が「言動に一貫性がないから」となると、根本的かつ大掛かりな修正が必要になります。前頁で長々と書いてしまった私の説明もとい言い訳を読んでも、やはり同じ感想を抱かれますか……?文章そのものについては、読みやすいとの評価をいただけて安心しました。特に、専門用語の少なさに対する感想は、私が意図して目指したものです。ファンタジー作品だと、固有名詞が多すぎて人名なのか、地名なのか、国名なのか、全く別の用語なのかが分からなくなってしまうことが、往々にしてありますからね。私も、まさしく「そこに脳のリソースを使ってほしくない」という考えの下で、イメージしやすい国名を割り当てたため、言及してもらえてとても嬉しかったです!きちんと読みやすさに繋がっていることが分かって自信が持てました(*´ω`*)良いところも、気になるところも、自分では気付けないものばかりで、大変勉強になりました。長くなってしまいましたが、この度は素敵な企画に参加させていただき、本当にありがとうございました!
作者からの返信
コメントいただき、ありがとうございます。本企画のコメント傾向として、これまではどれだけ誉めても「悪い部分」にしか反応をいただけないことが多かったので、こうして「良い部分」にも目を向けていただけて大変うれしく思います。すでに言及しておりますとおり、間違いなく「名作」であると確信しております。まずはとにかく、ロレッタが暴言に曝される展開ではないと聞いて非常に安堵しております。これを聞けただけでも、安心して続きを読むことができます。テーマが重い作品ほどページを捲るのが怖くなってしまいますので、「安心してページを捲れる」という特性は一種の強みなんですよね。頻繁に例に挙げますが、「なろう系」のテンプレ展開が好まれる理由の一つになっているとも考えられます。「関わらないでほしい」は、本当にそのとおりだと思います。私自身、カクヨムでストーカー行為に遭った際に痛感いたしました。相手は「私に復讐したいんですよね?」としつこく迫っておりましたが、私はただただ「二度と関わらないでください」の一心でしたからね。そして、リューズナードの件なのですが、正直なところ、@kumeharaさまのコメントを拝見したことによって、私の彼への悪印象は大幅に薄れております。私としては本当に、「ただ一文、ただ一言あるだけでいいのに」といったラインの「嫌い」でしたからね。もちろん、これは「直接コメントをもらった私」だからこそではあるのですが。とはいえ、エピソードの感想にて言及しましたように、あえて「辛口」の目で読まなければ気にしない点ではありました。私が指摘したような内容は「完璧の上に、さらに予防線を張る」といった、過剰に万全を期すためのものではありますね。「刺さる人には刺さる作品」ではなく、たとえば書籍化を目指すような「広い範囲に評価される作品」を創りあげる場合です。こうした作品を目指す場合は、とにかくメインとなるターゲット層の中に「敵」を作らないことが第一です。本作の場合は「子を持つ世代」ですね。本企画では時おり「嫌いな登場人物」を挙げた際に、作者さまから突き放すようなコメントを頂戴し、そこで拝読を断念せざるをえないこともあるのですが、こうしてフォローをいただけたことによって、私も安心して続きを読むことができます。やはり初見の読者にとっては、どういう意図を持って生み出されたキャラであるのかが不明なんですよね。たとえば、私はミランダが大好きですし、彼女の役割を察することもできたのですが、御作のコメントの中には「ミランダが『ざまぁ』される場面」を期待しておられるものも見受けられました。初見の読者は「このキャラは、こういう役なんだな」と、自身の脳内履歴書に当て嵌めながら読み進めるんですよね。それらの基準は当然ながら、各自の触れてきた作品や、人生経験によっても異なります。転落モノを読まれていた読者ならば転落する展開を、「ざまぁ」ものを多く読まれていた読者ならば「ざまぁ」を期待するといった具合ですね。そうした各個人の嗜好と認識と価値観のズレを是正するためにも、最初は「わかりやすいキャラ」として見せるのが好ましいというわけですね。その上に個性や特徴やアイデンティティを載せてゆけば、しっかりとオリジナリティを維持できるものと考えております。私が本企画を始めた理由は「作品の話をするため」ですので、こうしたコメントを頂戴することができ、大変うれしく思っております。本当にありがとうございます。少し間は空いてしまうと思われますが、必ず続きも拝読させていただきますね。今後ともよろしくお願いいたします。
編集済
前頁に引き続き、熱の籠った感想をありがとうございます!
名作だなんて恐れ多い……しかし、読者様のお声としてありがたく頂戴させていただこうと思います。
いつか自分でも「名作である」と胸を張って言えるような物語にするべく、精進していく所存です。
仰る通り、読者の皆様にはロレッタの目を通して作中世界を見て、知ってほしいと考え、彼女を世間知らずのお嬢様にしました。
また、物語のメインキャラであるロレッタとリューズナードは、生まれた環境から能力、性格、口調に至るまで、あらゆる面で違っている対比構造となるよう意識しております。
リューズナードとの違いや噛み合わなさも楽しんでいただければと思い、ロレッタは設定を薄めにしているのです。
本作中では、ロレッタに極端なヘイトが向けられる鬱展開はありません。
ロレッタが読者様と近い視点を持っていることから、つら過ぎて離脱されてしまう可能性が高かったのと、村の住人たちに攻撃的な意思は持たせないことにした、というのが理由です。
後者については、差別(迫害)され続けた人々の思想を考えた時、必ずしも「仕返しをしてやりたい」というところへ行き着くものではないのではないか、と思った次第です。
私はむしろ、「今さら謝罪も復讐も不要、とにかくもう自分の人生に関わってこないでほしい」といった拒絶する気持ちが強く残るのでは、と考えます。
よって、魔法を使える人間への恐怖や憎しみはあれど、それをロレッタへの暴言や体罰のような形で顕現させることはしない、という結論に至りました。
上記は私個人の思想ですが、ストーリーとしては、リューズナードと村人たちとの間に強固な絆ができているから、「彼が自分の結婚相手として選んだ人なら大丈夫だろう」というフィルターがかかった、といった流れになりますね。
見方によっては、性善説やご都合主義が根本にあるように感じるかもしれませんが、私自身が納得した上でストーリーを組み立てるには、この形が良いと判断した次第です。
ただ、前頁で触れた通り、この流れは読者様のリューズナードに対する好感が低いと、説得力が皆無になってしまいますので、重ねてですが慎重に検討したいと思います。
ネイキスはロレッタに直接何かをされたわけではない(助けずに傍観していた点では悪いのかもしれませんが)ので、現時点で強い敵意を持たせてはおりません。
今後の接し方次第ですね。
ミランダを気に入っていただけて嬉しいです!
彼女はずっと出づっぱりになるわけではないので、印象に残るよう分かりやすいキャラクター性を目指しました。
嫌いな人物としてリューズナードの名前が挙がってしまうのは、恋愛要素も強い本作において致命的な欠陥ですね……。
特に、理由が「言動に一貫性がないから」となると、根本的かつ大掛かりな修正が必要になります。
前頁で長々と書いてしまった私の説明もとい言い訳を読んでも、やはり同じ感想を抱かれますか……?
文章そのものについては、読みやすいとの評価をいただけて安心しました。
特に、専門用語の少なさに対する感想は、私が意図して目指したものです。
ファンタジー作品だと、固有名詞が多すぎて人名なのか、地名なのか、国名なのか、全く別の用語なのかが分からなくなってしまうことが、往々にしてありますからね。
私も、まさしく「そこに脳のリソースを使ってほしくない」という考えの下で、イメージしやすい国名を割り当てたため、言及してもらえてとても嬉しかったです!
きちんと読みやすさに繋がっていることが分かって自信が持てました(*´ω`*)
良いところも、気になるところも、自分では気付けないものばかりで、大変勉強になりました。
長くなってしまいましたが、この度は素敵な企画に参加させていただき、本当にありがとうございました!
作者からの返信
コメントいただき、ありがとうございます。
本企画のコメント傾向として、これまではどれだけ誉めても「悪い部分」にしか反応をいただけないことが多かったので、こうして「良い部分」にも目を向けていただけて大変うれしく思います。すでに言及しておりますとおり、間違いなく「名作」であると確信しております。
まずはとにかく、ロレッタが暴言に曝される展開ではないと聞いて非常に安堵しております。これを聞けただけでも、安心して続きを読むことができます。テーマが重い作品ほどページを捲るのが怖くなってしまいますので、「安心してページを捲れる」という特性は一種の強みなんですよね。頻繁に例に挙げますが、「なろう系」のテンプレ展開が好まれる理由の一つになっているとも考えられます。
「関わらないでほしい」は、本当にそのとおりだと思います。私自身、カクヨムでストーカー行為に遭った際に痛感いたしました。相手は「私に復讐したいんですよね?」としつこく迫っておりましたが、私はただただ「二度と関わらないでください」の一心でしたからね。
そして、リューズナードの件なのですが、正直なところ、@kumeharaさまのコメントを拝見したことによって、私の彼への悪印象は大幅に薄れております。私としては本当に、「ただ一文、ただ一言あるだけでいいのに」といったラインの「嫌い」でしたからね。もちろん、これは「直接コメントをもらった私」だからこそではあるのですが。
とはいえ、エピソードの感想にて言及しましたように、あえて「辛口」の目で読まなければ気にしない点ではありました。私が指摘したような内容は「完璧の上に、さらに予防線を張る」といった、過剰に万全を期すためのものではありますね。「刺さる人には刺さる作品」ではなく、たとえば書籍化を目指すような「広い範囲に評価される作品」を創りあげる場合です。こうした作品を目指す場合は、とにかくメインとなるターゲット層の中に「敵」を作らないことが第一です。本作の場合は「子を持つ世代」ですね。
本企画では時おり「嫌いな登場人物」を挙げた際に、作者さまから突き放すようなコメントを頂戴し、そこで拝読を断念せざるをえないこともあるのですが、こうしてフォローをいただけたことによって、私も安心して続きを読むことができます。
やはり初見の読者にとっては、どういう意図を持って生み出されたキャラであるのかが不明なんですよね。
たとえば、私はミランダが大好きですし、彼女の役割を察することもできたのですが、御作のコメントの中には「ミランダが『ざまぁ』される場面」を期待しておられるものも見受けられました。初見の読者は「このキャラは、こういう役なんだな」と、自身の脳内履歴書に当て嵌めながら読み進めるんですよね。
それらの基準は当然ながら、各自の触れてきた作品や、人生経験によっても異なります。転落モノを読まれていた読者ならば転落する展開を、「ざまぁ」ものを多く読まれていた読者ならば「ざまぁ」を期待するといった具合ですね。
そうした各個人の嗜好と認識と価値観のズレを是正するためにも、最初は「わかりやすいキャラ」として見せるのが好ましいというわけですね。その上に個性や特徴やアイデンティティを載せてゆけば、しっかりとオリジナリティを維持できるものと考えております。
私が本企画を始めた理由は「作品の話をするため」ですので、こうしたコメントを頂戴することができ、大変うれしく思っております。本当にありがとうございます。
少し間は空いてしまうと思われますが、必ず続きも拝読させていただきますね。今後ともよろしくお願いいたします。