第6話 魂の契約
**シャルロット・クーシャニナ**
- **装備**
両手剣:ブラッディースライサー 闇属性+2 攻撃力 35
頭:シルバーアーマー 防御 21
上半身、下半身:シルバーアーマー 防御 46
足:シルバーブーツ 防御 21
腕:シルバーガントレット 防御 21
アクセサリー:ゴールドピアス 光属性 +7
- **ステータス**
筋力 96
体力 104
耐久 112
器用 40
敏捷 98
知識 18
魔力 16
彼女は全身銀色の鎧をまとい、重い両手剣を操る戦士だ。
シャルロットの目は、まるで海のように深く澄んだ青い瞳が特徴的だが、その瞳は今、鋭くこちらを睨みつけている。
気の強さがそのまま目つきに表れていて、堂々とした立ち姿は、俺と同じぐらいの背丈で筋力もあるのだろう。
短くカットされた黄金色の髪は、銀の装備と相まってキラキラと輝いて見える。
唇をきつく結んでいる姿が、彼女の決意と闘志を物語っている。
最初はエルフ族かと思ったが、耳の形からして人間族のようだ。
ラグと共に前線で戦い、盾となってパーティーを守る役割を担っているだろう。
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**アース・カンファニック**
- **装備**
強弓:紅鋼弓 火属性+3 攻撃力 34
頭:ガーネットシャークカチューシャ 防御 7
上半身、下半身:ガーネットシャークアーマー 火属性 +4 防御 39
足:ガーネットシャークアーマー 火属性 +2 防御 14
腕:ガーネットアーマー 火属性 +2 防御 12
アクセサリー:イエローバタフライリング 火属性 +6
- **ステータス**
筋力 126
体力 90
耐久 92
器用 94
敏捷 72
知識 44
魔力 48
ガーネットシャークの素材で作られた防具に身を包んだアースは、見た目以上に強力な筋力を持つ弓使いだ。
鎧というよりは、全身を包むスーツのような装備が、彼女の引き締まった体を際立たせている。
真っ赤な髪と凛々しい顔立ちが、彼女の気性の強さを表しており、ガーネットシャークの紅い装備との相性が非常に良い。
彼女の強弓は、自分の身長を超える大きさであり、それを軽々と引き絞る力は、ドワーフ族の彼女ならではだろう。
弓使いとして後方から強力な火属性攻撃を放ち、戦場を制圧する役割を持っている。
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**ラムラ・イーゼニア**
- **装備**
サンダーロッド 雷属性 +3 攻撃力 8
頭:エメラルドサークレット 防御 7
上半身、下半身:サンダータイガーローブ 雷属性 +3 防御 22
足:サンダータイガーブーツ 防御 13
腕:サンダータイガーアームレット 雷属性 +3 防御 12
アクセサリー:エメラルドリング 光属性 +6
- **ステータス**
筋力 52
体力 68
耐久 62
器用 52
敏捷 74
知識 112
魔力 138
ラムラはダークエルフ族の亜種で、雷系の攻撃魔法を得意とする魔術師だ。
艶やかな褐色の肌とエメラルドのメッシュが入った黒髪が印象的で、その姿からは強いフェロモンが漂っている。
彼女のローブ越しでも、曲線美がくっきりと見えるほどスタイルが良く、目の奥に潜む強い意志が彼女の魅力を一層引き立てている。
雷属性の魔法を使い、後方から敵を攻撃し、戦場を支配する役割を持っている。
ラグの横で、いつも彼を支える姿が印象的だ。
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**セシリア・ホムライン**
- **装備**
スリーピングレイピア 睡眠属性 +5 攻撃力 15
頭:ジャウ猫の耳飾り 俊敏 +2 防御 15
上半身:ジャウ猫の胸当て 俊敏 +2 防御 17
下半身:ジャウ猫の腰巻 俊敏 +2 防御 15
足:ジャウ猫のブーツ 俊敏 +2 防御 13
腕:ジャウ猫のグローブ 俊敏 +2 防御 11
アクセサリー:スリーピングホロウの瞳 睡眠属性 +6
- **ステータス**
筋力 82
体力 98
耐久 76
器用 120
敏捷 144
知識 56
魔力 64
一見、獣人かと思わせる装備をしているが、セシリアはシャドー族の一員だ。
ジャウ猫の装備で俊敏さを活かした戦術を駆使し、レイピアを使った睡眠攻撃で相手を眠らせることが得意だ。
彼女の冷たい視線と無表情な顔立ちからは冷淡さが感じられるが、彼女の俊敏さは戦場で非常に役立つものだ。
ネコ耳と黒髪ロングのストレートヘアが特徴で、体の周囲には黒い霞が漂っている。
彼女は斥候としても活躍し、パーティー内で重要な役割を果たしている。
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**アイラ・メーテルンド**
- **装備**
ホーリーバタフライロッド 光属性 +5 攻撃力 22
頭:癒しの髪飾り 回復 +6% 防御 21
上半身、下半身:テトラフィッシュメイル 水属性 +2 防御 18
足:アクアシューズ 水属性 +2 防御 14
腕:アクアブレスレット 水属性 +2 防御 12
アクセサリー:ヒーリングアミュレット 回復 +5%
- **ステータス**
筋力 60
体力 72
耐久 70
器用 40
敏捷 100
知識 124
魔力 96
透き通るような青い髪と蒼い瞳を持つウンディーネ族のアイラは、長身でモデルのような体型をしている。
彼女の身長は180cm近くあり、着ているテトラフィッシュメイルは美しい輝きを放っているが、薄く透けた部分からその均整の取れた体が浮かび上がる。
彼女の落ち着いた瞳は、仲間たちを見守りながら癒しの魔法を操る。
後方支援役としてパーティーを回復し、支える存在であり、彼女の補助魔法が飛んでくると、パーティー全体がどれだけ安心できるか計り知れない。
この美女軍団は、ラグがタンク役として前線に立ち、シャルロットが前衛で敵を切り裂き、セシリアがその俊敏さで撹乱役を務め、アイラが後方から支援を行う。
また、ラムラは雷系の強力な攻撃魔法を放ち、アースは弓で遠距離からの支援を行うという、非常にバランスの取れたパーティーだ。
彼らの戦術は、それぞれの個性がしっかりと活かされている。
特に、ラグの人間的魅力が、美女軍団を率いるカギとなっているようだ。
タンク役として自分を犠牲にし、仲間を守るその姿勢からは、強い父性愛や仲間思いの精神が垣間見える。
彼がイケメンでないにもかかわらず、これだけの美女たちを引き連れているのは、彼の内面に何か特別な魅力があるからに違いない。
ラグとガルローズの会話が耳に入ってきたとき、俺は店の片隅に立っていた。
店の前に彼らの集団が押し寄せ、激しいやり取りが始まるその様子を、俺は黙って観察していた。
まるで嵐が街中に舞い込んだかのような空気だ。
「みんなも協力してくれるって言っている。モート、かなり厳しいかもしれないが、その条件で受けさせてもらおう」
とラグが低く呟く。
彼の目には強い覚悟が宿っていたが、その声には何かしらの諦めが混じっているようにも感じた。
ラグがどうにかこの場を収めようとしているのは明らかだ。
だが、彼の背中には多くのプレッシャーが重くのしかかっている。
彼が一歩間違えれば、この場は一瞬で血の匂いに染まりかねない。
その隣に立っていたガルローズが、冷ややかな声で答えた。
「すまねぇな、ラグ。俺がそれだけの経済力を持っていれば、俺が助けてやれたんだが、ウチの一家は世帯がでかい分、上納金もお前のとこの倍以上だ。なんとか今月も収められたが、残念ながら、お前の一家を助けるだけの余裕は無いんだわ。」
その瞬間、ラグの顔には苦悩が浮かんでいたが、すぐにそれを引き締め、深く頷いた。
「それは、俺も同じですから、よく分かる。兄貴の気持ちだけで充分だ。」
このやり取りを聞きながら、俺は内心、どう転んでもこの場は俺にとって悪い展開にはならないだろうと、冷静に見守っていた。
彼らの問題に首を突っ込むつもりはなかったが、目の前で繰り広げられるこの兄弟分のドラマは、興味深いものだった。
「何か力になれることがあったら、なんでも言ってくれ」
ガルローズがラグに言う。
でも金は助けられないって事だよな。
この状況を逆手に取って、俺が少しばかり助けの手を差し伸べれば、ラグ一家を取り込むことができるかもしれない。
もちろん、全てはビジネスだ。
情けなどではなく、俺が得られる利益をしっかりと確保するための動きだ。
「ラグさん、先ほど私はリスクというお話をしました。そして、この5人の一家の方々が保証人となっていただけるなら、30万ドランというお話をしました。しかし、更に信頼できる力ある保証人の方が、血判を押していただけるなら、一週間後の返済はかなり確実性の高いものとなります。」
俺は一歩前に出て、冷静な声で言葉を投げかけた。
この一言で状況がさらに動く。
俺の視線がガルローズに向くと、彼は獣人特有の鋭い眼差しで俺を睨みつけてきた。
「それは、俺の事を言っているのか?」
彼が低い声で問う。
「はい。あなたのような、権力も力もある方が保証人となっていただけるのであれば、当方としても非常に安心なところです。22万ドランで結構です。たった2万の金利で貸す物好きはこの街には私だけでしょうね」
俺は堂々と答えた。
ここで俺はあえて、金利を下げて相手の警戒心を解く。
これはビジネスの基本だ。
彼らが逃げられないように、少しずつ手綱を引いていくのだ。
周囲の目線が一気にガルローズに集中する。
この状況で断ることはほぼ不可能だろう。
彼はこの状況に追い込まれているのだ。
「分かった。お前が想像するほどの権力などないが、俺の血判一つにそれだけの価値があるならば、それでラグ一家の力になれるなら、保証人になってやる。」
彼の言葉が決定的だった。
俺は内心で微笑んだ。
これで計画は順調に進む。
「ありがとうございます。私も高利貸しのような汚名を受けたくはありませんし、リスクを少なく良いビジネスが出来るのが一番です。では、こちらの契約書に皆さん血判をお願い致します。契約内容は主に3つ。」
俺は事前に用意していた契約書を取り出し、冷静に説明を続けた。
「1つ目は、7日後の夜、商人ギルドにて、22万ドランを私に手渡しで一括返済すること。返済には、ラグさん一人で来ていただきたい。商人ギルド側も、冒険者の方々が多数で押しかけては、相応の対応をすることになると思います。」
ラグは黙って頷いている。
彼の表情には覚悟が滲んでいた。
「2つ目は、あまり考えたくはないのですが、返済がかなわなかった場合、もしくは、期日の時間を過ぎてもラグさんが現れなかった場合、本人及び連帯保証人の方々には、当方に魂を移譲していただきます。」
その瞬間、場の空気が凍りついた。
魂の契約。
この言葉の意味は彼らにとっても重いものだろう。
周囲の冒険者たちは目を見開き、俺の言葉を理解しようとしている。
「3つ目は、大規模な逃亡や、当方への暗殺・監禁などを計画しないこと。またその所作が発覚した場合には、即刻魂を移譲していただきます。監視人として、私の雇った冒険者がそちらに派遣されますので、ご了承ください。」
契約内容をすべて読み上げた後、俺は彼らの表情を一つずつ確認した。
ラグやガルローズ、そして美女たち。
皆が緊張の色を浮かべながらも、次第に覚悟を決め始めているようだった。
「契約しよう」
「うむ」
「早く済ませてしまおう」
「押すっちゃ」
「何処に押すんだ」
「ワカッタ」
「了承します」
「俺も押すぞ」
次々に同意の声が上がり、俺は心の中でガッツポーズを決めた。
狙い通りだ。
彼らは逃げ場を失った。
そして、彼ら全員の魂が俺の手の中にある。
「それでは、旦那様方、こちらになります。」
俺は契約書を彼らに差し出し、それぞれが指を傷つけて血判を押していった。
契約書が赤く輝き始め、その光が彼らの胸元に吸い込まれていく。
そして彼らの魂の一部が浮かび上がり、俺の胸に収まった感覚があった。
「契約完了です。7日後の夜、商人ギルドにてお待ちしております。そして明日から、監視者がそちらに伺いますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
俺は深々とお辞儀をした。
ラグも同じように深く頭を下げる。
「必ず弁済する。みんなの恩義に応えるためにもな。」
俺は再び微笑み、静かに彼らを見送った。
冒険者たちが去っていく中、俺は心の中で満足感に浸っていた。
俺の手中にある彼らの魂の一部。
そして、これから始まる一週間が、いかに面白くなるかを考えると、期待が高まる。
「さて、忙しい一週間になりそうだ。」
俺はそう呟き、店内へと戻っていった。
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